8日、両国国技館。WBC世界フライ級タイトルマッチ。元WBA世界ミニマム級王者八重樫 東 (大橋)選手が、2階級アップでフライ級王座奪取を狙った。
闘志みなぎる挑戦者。
受けて立つチャンピオン五十嵐俊幸(帝拳)選手は、これが2度目の防衛戦。
心なしか緊張の色合いが強い。
セコンドにはルーディ・エルナンデス(左)と、イスマエル・サラスが米国から招かれた。
マカオで王座陥落したばかりの前WBO世界フライ級&WBA同級スーパー王者のブライアン・ビロリア(米)が観戦。勝者への挑戦を検討している。
試合開始。
先手を取ったのは挑戦者。
張 正九を真似たという変則的スタイルから、積極的に王者を攻め立てた。
様子を見ているという感じの王者であるが、試合の流れは挑戦者が掴んだ。
第3ラウンド。王者も試合の流れを変えようとするが・・・。
大事に戦おうとしたか、手数の出なかった五十嵐選手は、ジャッジ2者が4ラウンドまで40-36とするなど、八重樫選手に大きなリードを許した。
これはもったいなかった。
先制攻撃にしてやったりの松本チーフトレーナーは笑顔で愛弟子にアドバイス。
第5ラウンド。五十嵐選手が右目上をカット。
WBCルールにより八重樫選手は1点減点となる。
第6ラウンドには八重樫選手も右目上をカット。
五十嵐選手も新しい傷で出血。両選手から1ポイントづつ減点された。
必死の形相でポイント挽回を計るチャンピオン。
中盤戦は互角の展開となった。
第9ラウンド。前半戦の失点を取り返すには、攻め続けるしかないチャンピオン。
しかし、挑戦者の強烈な右がクリーンヒット。
流血の激戦となった終盤戦。
逆転を狙う王者を、挑戦者は闘志むき出しで突き放した。
ラストラウンド終了。
WBC立会人マイケル・ジョージ(米)氏の持つベルトは八重樫選手の手に移った。
2階級制覇達成!
スコアは117-108、116-109、115-110の3-0。
五十嵐選手にとっては序盤戦の失点が痛かった。
スーパールーキー井上尚弥(大橋)選手と新王者。
「10年に1度ぐらいに、作戦がバッチリはまった」という、大橋秀行会長率いる陣営のチームワークの良さも勝因の一つだろう。
まずは2試合のオプションを消化し、その後に昨年6月に敗れたWBA世界Lフライ級王者井岡一翔(井岡)選手の3階級制覇の挑戦を受けてもいい」と大橋会長は明言。
八重樫選手は、「迎え撃つというより、負けた選手に勝つことが根底にある。やられたらやり返す」。
八重樫復活!今後が楽しみです。
応援、深く感謝です!→
【ブログ・TOP】