2008年北京五輪でボクシング男子Lフライ級金メダル獲得。続く12年のロンドン五輪でも連覇を果たした、 鄒 市明(すうしめい、ゾウ・シミン・中国)が、ボブ・アラム率いるトップランク社と契約。4月6日、マカオのリングでプロデビューを果たす。
中国のゴールデンボーイは、04年アテネ五輪でも銅メダル獲得。世界選手権3度優勝の実績を誇る。
昨年は中国人初の世界王者。WBC世界ミニマム級チャンピオン 熊 朝忠が誕生し、今後の発展が大いに望まれる中国ボクシング界。鄒(すう)のプロ入りは、後に続く選手達にも大きな影響を及ぼすだろう。
2002年12月、私はハワイのスタンレー・イトウ先生、他の関係者と共に北京へ渡った。
目的は中国人のプロ選手の育成である。ピックアップした選手を東京合宿へ招きプロ契約。その後はハワイでトレーニングを積み、プロデビューを果たすという計画であった。
北京市郊外にある中国国家体育局が管理する全寮制の体育施設には、ボクシングの他、バレーボール、バスケットボール、卓球など、様々なスポーツの選ばれし若者達が、巨大な施設の中で共同生活し、トレーニングに明け暮れていた。
そこに、鄒(すう)選手がいたのかは定かではないが、ロシアから招かれたコーチの指導の下、練習は1日3回。そのレベルは相当な高さにあった。
翌年早々、今度は一人で中国へ渡った私は夜汽車に揺られ南モンゴルの古都フフホトへ足を延ばした。ここにも同様の施設があり、やはり1日3回のトレーニングに明け暮れていました。
大柄な選手が多く、皆、体力ありそうでした。指導にはソウル五輪代表選手だったという韓国人コーチも加わり、熱気ムンムン。
「誰でも連れて行っていいぞ!」
イトウ先生と相談し、そこから数人の選手をピックアップ。コーチ1名の人選も終えたのですが、急遽このプロジェクトは頓挫。これは本当に残念でした。
マーケットとしても大きな可能性を秘める中国。
今年5月には32歳になる 鄒(すう)選手。果たしてプロの金メダルへの道のりはいかに。
興味深く見守りたいと思います。
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
一括見積もりの電話、メール対応はもう嫌という方におすすめの引越しサービスが登場
中国人金メダリスト、トップランク入りプロデビュー!
PR: 【今だけ】プレミアムキャンペーン実施中!
井岡vsロマゴン WBA指令 Lフライ級統一戦
WBAはLフライ級正規王者井岡一翔(井岡)選手と、スーパー王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の王座統一戦をあらためて指示。WBAオフィシャルサイトによると、対戦交渉期限を2月23日とし、対戦は昨年大晦日から数えて90日以内となっている。
AMB ordena a Román González y Kazuto Ioka a negociar
交渉がまとまらない場合は入札となり、その場合、スーパー王者の取り分は75%となる。
いよいよという感じですね。
25歳のゴンサレスは、34戦全勝(28KO)無敗。08年9月、新井田 豊 (横浜光)選手からミニマム級王座を奪って行って以来、世界の第一線で圧倒的強さを見せる2階級制覇王者で、日本にもファンは多い。
昨年11月のファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)相手の防衛戦は、3-0のスコアで勝利したとはいえ、ポイント差以上に苦戦の印象。
敗者エストラーダは善戦を評価されて、再起戦でブライアン・ビロリア(米)のWBO&WBAスーパーフライ級王座に挑むことが決まっている(4月6日・マカオ)。
強い相手を迎えて、仕上げて来るゴンサレスがどれほどなのかは大いに楽しみ。これは井岡選手にもいえることで、まだまだノビしろは十分。勝利に大きな期待がかかる。
とにかく今後の交渉に注目ですね。楽しみです。
さて、WBAは他にも指名試合を指令。
クルーザー級正規王者デニス・レベテフ(ロシア)と、休養王者ギジェルモ・ジョーンズ(パナマ)戦は、2月6日パナマのWBA本部で入札により興行権が落札される。最低落札価格は、20万ドル(約1800万円)となっている。
ウェルター級正規王者ポール・マリナージ(米)には、1位の暫定王者ディエゴ・チャべス(亜)との対戦を指令。WBAルールにより、交渉期間は今日から30日以内で、合意に達しない場合は入札となる。
マリナージは4月27日、ニューヨークで防衛戦を予定しており、対戦相手は当初予定されてWBAがランク入りさせていたシェーン・モズリー(米)から、マルコス・レネ・マイダナ(亜)、アンドレ・ベルト(米)に変更の動きがあるが、チャべスがここに割り込むのか?
都合によって登場する感がある”WBAルール”には、笑いを禁じえません。(^^ゞ
どのクラスも公平に、ランキング操作せず、特定プロモーターのご都合ばかり受け入れず、わかりやすい世界王座運営を願うばかりです。
応援、深く感謝です!→
【ブログ・TOP】
一括見積もりの電話、メール対応はもう嫌という方におすすめの引越しサービスが登場
カバジェロ WBCフェザー級挑戦者決定戦へ!
WBA世界フェザー級タイトルを放棄し、現在はWBC世界同級1位にランクされるセレスティノ・カバジェロ(パナマ)は、一昨年の大晦日に横浜のリングに上がって以来試合を遠ざかっていたが、ようやく復帰戦が決定。
4月20日(現地時間)、パナマシティのロベルト・デュランアリーナで、WBC世界同級3位ビオレル・シミオン(ルーマニア)と、WBC同級王者ダニエル・ポンセ・デレオン(メキシコ)への指名挑戦権を賭けて対戦する。
なお、この試合には空位のWBC同級シルバー王座が賭けられる。
現在、ジェフ・メイウェザー(ロジャーの弟)とコンビを組むカバジェロは、今年6月で37歳を迎える。1年4ヶ月のブランクは、この年齢的に考えるとどうかと思うものがあるが、王者時代の戦力を維持していれば、まだまだ怖い存在。
身長180センチ、リーチ187センチ。細野 悟 (大橋)選手の挑戦を一蹴した実力は、日本のファンからも高い評価を得ている。36勝(23KO)4敗。
対戦者のシミオンは、これまで16戦全勝(7KO)無敗のWBC同級インターナショナル王者で、7年のキャリアを持つ31歳。身長165センチのオーソドックス・スタイル。
カバジェロは復活をとげ、ポンセ・デレオンを破り、WBC王座獲得と一度失敗している米国進出を成し遂げ、4階級制覇王者ノニト・ドネア(比)が階級を上げてくるのを待ちたいところ。
カバジェロのサイズは、フェザー級のドネアを脅かすに十分であると見るのだが・・・。
応援、深く感謝です!→
【ブログ・TOP】
一括見積もりの電話、メール対応はもう嫌という方におすすめの引越しサービスが登場
マティセvsダラスJr ラスベガス結果!
26日(日本時間27日)、米ネバダ州ラスベガスで行われた、WBC世界Sライト級暫定王者ルーカス・マティセ(亜)vs挑戦者マイク・ダラスJr(米)の一戦は、強打のマティセが初回146秒でダラスJrを粉砕。昨年9月に獲得した王座の初防衛に成功した。
これまで19勝(8KO)2敗1分の黒人挑戦者は、6センチの身長差を武器に、フットワークを使いジャブで王者をコントロールしようという立ち上がり。
しかし、マティセはジャブにあわせて右を打ち込み、すかさず返しの左をフォロー。さらに追い撃ちをかけるマティセ。
ダラスJrは前のめりに倒れ、全く立つ気配はなく試合終了。
KOタイム初回2分26秒。豪快なKO勝利でマティセが王座の初防衛に成功した。33勝(31KO)2敗1NC。
サブ・ジュダー(米)、デボン・アレキサンダー(米)には、いずれもダウンを奪いながら、不運なスプリットの判定を失っているマティセだが、力は十分。WBC世界同級正規王者ダニー・ガルシア(メキシコ)とのパワー対決実現が待たれる。
セミファイナルには、WBC世界ウェルター級3位にランクされるセルチュク・アイディン(トルコ)が登場。元ランカーのへスス・ソト・カラス(メキシコ)との10回戦に挑んだ。
カラスのパンチをブロックで防御し、打ち終わりに強打を打ち込むアイディン。前に出るソト・カラスは被弾も多いが、強引にボディ攻撃。しかし、スピードに勝るアイディンは回り込み、出鼻を押さえる。しかし、大きなダメージは与えられない。
後半に入ってもソト・カラスは前に出ることをやめない。接近して大きなパンチを振るうカラスに対し、アイディンはインサイドから小さなパンチを打ち込む。
試合は両者決定的シーンなく終了。終始攻勢を取って前に出続けたソト・カラスと、正確なパンチで迎え撃ったアイディン。
両陣営が勝利を訴える中、発表されたスコアは、95-95、97-93、97-93の2-0でソト・カラスを支持。
昨年、マルコス・レネ・マイダナ(亜)に8回TKOで敗れて以来の再起戦を、殊勲の星で飾ったソト・カラスは、27勝(17KO)8敗3分。昨年初めまで4連敗を喫していたメキシカンは、世界上位進出を確実とした。
不運とも思える判定を落としたアイディンは、23勝(17KO)2敗。昨年7月、ロバート・ゲレーロ(米)とWBC世界ウェルター級暫定王座を争った試合に続く連敗で、米国進出2連敗となってしまった。今後の巻き返しなるか。
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
PR: 前田敦子とマイナビ転職が送るスペシャル企画
アイディンvsソト・カラス/ リナレス&サラス新コンビ
26日(日本時間27日)、米ネバダ州ラスベガスで行われた、WBC世界Sライト級暫定タイトルマッチ のセミファイナルには、WBC世界ウェルター級3位にランクされるセルチュク・アイディン(トルコ)が登場。左はトルコ人プロモーター、アーメット・オーナー。後方は元WBA世界ヘビー級王者デビッド・ヘイ(英)。
アイディンの新トレーナーアダム・ブース(英・中央)。ヘイのマネージャー兼トレーナーでもある。その縁でヘイもこの日のリングに上がった。
下は同じくブース傘下の英国スーパーミドル級上位ランカーのジョージ・グローブス=16勝(12KO)無敗=。オーナーとの契約は切れたが、昔からの親交でWBA世界Sフェザー級暫定王者ユーリオルキス・ガンボア(キューバ)もリング上に。
リングサイドには、先週からラスベガスでイスマエル・サラス氏に師事する、元2階級制覇王者ホルへ・リナレス(帝拳)選手も顔を見せた。
元世界ランカーのへスス・ソト・カラス(メキシコ)。一時は亀海喜寛(帝拳)選手との対戦話もあったが流れている。
昨年は4連敗から抜け出すも、9月マルコス・レネ・マイダナ(亜)に8回TKO負け。再起戦を前に、「十分な準備をして来た」と闘志満々。
試合開始。
愚直に前に出るソト・カラス。それを交わして撃つアイディン。
しかし、スピードはトルコ人が大きく勝っている。
ソト・カラスの出鼻に右を打ち込むアイディン。
しかし、大きなダメージは与えられない。
メキシカンは、あくなき前進で世界3位を追い続けた。
試合はいよいよ最終、第10ラウンド。
ここまで互いに決定的シーンはない。
ソト・カラスは最後まで前に出続け攻勢をかける。
迎え撃つアイディン。
試合終了。難しい判定になった。
95-95、97-、93、97-93。
ソト・カラスの勝者コールを聞くと、判定に不服のアイディンは号泣。
オフィシャルのスコアシート。
世界ランク上位進出を確実にしたソト・カラスは、27勝(17KO)8敗3分。
一発のパワーには欠けるが、しつこい連打と手数、そしてタフさが武器の30歳。
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
PR: 前田敦子とマイナビ転職が送るスペシャル企画
2012年間表彰式 MVP村田諒太 アマ部門
1月25日、東京ドームホテルで開催されたボクシング2012年年間表彰式。アマチュア部門は、ロンドン五輪でミドル級金メダルを獲得した村田諒太(東洋大職員)選手効果で、大いに盛り上がった。
日本アマチュアボクシング連盟、山根 明 会長。
吉森照夫専務理事。
MVPはロンドン五輪で金メダルを獲得した村田選手。
「日本ではボクシングの存在は小さい。小さい子に興味を持ってもらって、野球、サッカー、その次ボクシングと言われるようにしたい」
村田選手は、「できることはボクが活躍すること」と意欲を示し、今後は「具体的な目標ないですが、強くなれる限りはボクシングを続けたい」とした。
前人未到の素晴らしい快挙でした。
優秀選手賞は、同じくロンドン五輪でバンタム級銅メダルを獲得した清水 聡 (自衛隊体育学校)選手。
「金元さん、アマチュアわからないと思って、紹介字幕も撮影しておきました」('-^*)/
「ありがとうございます!」(^_^)v
この表彰式の為に一時帰国された山田純夫氏の心遣いは大変ありがたい。正解です。(^_^;)
特別賞。
ロンドン五輪では、選手団チームリーダーを務めた山根昌守氏。
同じく特別賞の樋山 茂 氏は、ロンドン五輪選手団コーチ。
そして新鋭賞。
将来有望な高校生選手、男女二人が選ばれた。
釘宮選手は、2012年全日本選手権優勝。世界選手権への出場権を手にしている。
中澤選手は、全日本選手権で初優勝。大会最優秀選手に贈られる山根明杯を受賞している。
殊勲賞は、男女ひとりづつが選出された。
ライト級の成松選手は、2011年度の努力賞に続く殊勲賞受賞。
佐伯選手は昨年4月、初の公式戦となった第1回世界女子ジュニア選手権で金メダルを獲得。14歳での快挙だった。2012年はアマ全日本王者にも輝いている。
技能賞も二人が選ばれた。
鈴木選手は、ロンドン五輪ウェルター級代表。
須佐選手はロンドン五輪フライ級代表。初戦で金メダルを獲得することになるロベイシー・ラミレス(キューバ)に敗れた。28歳のベテランはその後、「引退」を発表している。
2013年。世界のアマチュア全体をまとめる唯一の機関である国際ボクシング協会(AIBA)は、AIBAプロフェッショナルボクシング(APB)を発足させる予定。
日本アマチュアボクシング連盟も、”アマチュア”という文字を消し、”日本ボクシング連盟”になろうとしている。また、国際試合では間もなく、ヘッドギアを外す方向にある。
AIBA・プロフェッショナルボクシング参加資格は、①APBとの契約選手のみ。②契約金は約450万円で期間は4年間。③毎月約30万円が支給され、試合ごとにファイトマネーも支払われる。④プロと同様の採点方法。
以上が条件として検討されており、WBA、WBC、IBF、WBOなどの既存のプロ団体は除外され、AIBA独自路線で世界ランキングを設定して運営する。
果たして世界のアマチュアボクシング界は、日本はどのように動くのか。大変、気になるところです。
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
2012年間表彰式 井岡、内山、西岡 プロの部
2012年度ボクシング年間表彰式(1月25日・東京ドームホテル)、プロ選手部門。最初に日本ボクシングコミッション 林 有厚コミッショナーの挨拶。
続いて、日本プロボクシング協会大橋秀行会長の言葉。
最優秀選手賞はWBA世界Lフライ級王座を獲得し、2階級制覇に成功した井岡一翔(井岡)選手が受賞。
「多くの世界チャンピオンがいる中での受賞は光栄。最優秀選手を自分の指定席にしたい」
アマ最優秀選手に輝いた村田諒太選手との即席対談では、金メダリストから「リアルチャンピオンとして日本を引っ張ってほしい」とエールが送られた。
井岡選手は昨年6月に、八重樫 東 (大橋)選手と戦った世界ミニマム級王座統一戦が年間最高試合賞を受賞。
実父の井岡一法プロモーター、八重樫選手と共に表彰された。
引退した元WBC世界Sバンタム級王者西岡利晃(帝拳)氏が特別功労賞を受賞。
さらに、JBCオフィシャルサポーターズクラブ賞も受賞。JBC森田 健 事務局長から表彰を受けた。
元日本ボクシングコミッション試合役員会長。故・内田正一氏に特別賞が贈られた。表彰状を手にするのは、ご子息の榮一氏。
引退した元WBA世界Sフライ級王者清水智信(金子)氏にも特別賞が贈られた。
女子最優秀選手賞は、WBC世界アトム級王者小関 桃 (青木)選手。
女子年間最高試合賞には、WBA世界Sフライ級タイトルマッチ。天海ツナミ(アルファ)vs山口直子(白井・具志堅)戦が選ばれた。
引退した元WBC世界Lフライ級王者富樫直美(ワタナベ)氏に特別賞が贈られた。
WBA世界Sフェザー級王者内山高志(ワタナベ)選手は、貫禄の殊勲賞受賞。
WBC世界バンタム級チャンピオン山中慎介(帝拳)選手は、技能賞、KO賞のダブル受賞。
WBC世界Sフライ級王座V2に成功した佐藤洋太(協栄)選手は、敢闘賞受賞。
努力賞は文句なくこの人。WBA世界Sフライ級の新王者河野公平(ワタナベ)選手。
WBC世界フライ級王者五十嵐俊幸(帝拳)選手は新鋭賞受賞。
同じく新鋭賞に選出された期待のホープ、井上尚弥(大橋)選手。プロキャリア僅か一戦での受賞は驚異的。
勢ぞろいした受賞チャンピオン。
今年は誰が生き残り、どんなドラマを見せてくれるのか。
春から好カードが目白押し。楽しみです!
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
PR: THE ALL-NEW VOLVO V40
3戦3敗 跳ね返す ”日本のロッキー” 高口裕司
デビューから3連敗。「普通ならやめるでしょ」という微妙なところである。太田涼介(協栄)選手は、デビュー2連敗の後、一時帰郷。ボクシングと縁を切ったはずだったが、先輩佐藤洋太(協栄)選手の世界王座獲得で心が動いた。
再び上京。昨年10月、1年7ヶ月ぶりの試合で東京国際フォーラムのリングに上がるも、また負けた。これで3戦3敗。
太田選手。
ホントに暗い試合後でした。(><;)
「今度は大丈夫です!」
「ホントかよ?」(^^ゞ
そして昨日、4戦目の初白星を目指し、太田選手は後楽園ホールのリングに上がった。笹山俊次(五代)選手との試合は、どちらが勝っても初白星というマッチメーク。
試合開始ゴングが鳴るや、太田選手がその言葉通り先制攻撃。やる気を感じさせた。
「今日は今までで一番良いよ!」
そして第2ラウンド。攻める太田選手、これは「一気にいけるぞ!」という展開。刹那、笹山選手の一発が太田選手のあごを襲い形勢逆転。相手にしがみついて必死にダウンを免れようと、初白星への執念を見せたが、ここまで。
「あそこまでいって、まさかの結果になっちゃたな。でも、今までで一番良かったよ!」
記念撮影に収まる笑顔の勝者と、ただうつむくだけの敗者。目はうつろだ。
1977年。映画『ロッキー』が大ヒットを続けていた。世界王者相手に、「15回終わるまで立っていられたら」と猛トレーニングに励み、奮戦する無名のボクサー、ロッキー・バルボア。最終回終了ゴングが鳴った後のエンディングには、強い感動を覚えたものです。
この年5月5日、後楽園ホールのリング上では、まさに映画『ロッキー』さながらの光景があった。
その主役は熊本ジム所属のフェザー級、高口(こうぐち)裕司選手。
デビュー戦にこぎつけるまで2年間かかった。しかし、初戦から3連敗。「もうやめた方がいい」の声をさえぎり、努力を続けた高口選手は、4戦目でようやく引き分ける。
続く5戦目も引き分けたが、次戦から努力が一気に実を結び5連勝を記録。勇躍A級のリングに上がるが、再び壁にぶつかり3連敗。「ここらが限界。よくやった」の周囲の声は、無責任なものではない。
2歳の時、小児麻痺を患った高口選手は下半身の発達が遅れた。特に右足は、左足より三回りも細い。右足を引きずっての小、中、高校生時代は、「みじめな思い」の連続だったという。
しかし、ここで一念発起。「むずかしいことの方がやりがいがある」と、ボクシングジム通いをスタートさせる。しかし、入門申し込みを受けた熊本ジム・明地会長は、「練習させること自体考えた」。
高口裕司選手。
右足が不自由な練習生は、最初100メートルの距離を走ることもままならなかった。デビューまで2年間を擁した原因は、ロープや階段の昇り降りなどで足腰を鍛え、普通に走れるようになるためだった。
プロボクサー高口選手の夢は、ボクシングのメッカ後楽園ホールのリングに上がることと、日本ランキング入り。果たせるかな、10回戦3連敗目となった日本ランカー、ジャガー関野(草加有沢)戦ではダウンを奪うも判定負け。
顔を腫らして帰って来た息子に、母は「もう、やめてくれ」と泣いた。しかし、高口選手は夢をあきらめない。
そんな無名ボクサーの執念に心を動かされたのが、斉田ジムの斉田直彦会長。「東京でチャンスを作ってやろう」。
関野戦から2ヵ月後の5月5日、斉田会長のはからいで、高口選手は初めて後楽園ホールのリング登場。日本フェザー級6位にランクされる後村則和(ひばりヶ丘)選手との10回戦がセットされた。
初回、いきなり後村選手に打ち込まれピンチを迎えたが、あふれる闘志で盛り返す。そして6回には得意の右でダウンを奪った。だが、強打の後村選手=10勝(5KO)6敗1分=も一歩も譲らない。
試合は激しい打撃戦。9回、高口選手はスリップダウン。押されれば倒れやすいのだ。「このまま試合を投げようか」という思いが、一瞬頭をよぎる。
しかし、立ち上がった日本のロッキーは10回を戦い抜き、2-1ながら「勝者、高口」のコールを受ける。内田正一主審は、高口選手の手をあげた。
多くのボクシングファンは感動の涙を禁じえなかった。素晴らしいファイトを見せてくれた勝者は、「夢が二つも同時にかなって、こんなにうれしいことはないです」と、胸を詰まらせた。
「あの努力には本当に頭がさがった」(明地会長)
「あの姿を見たら、五体満足で怠けてる奴も反省するだろう。僕の役目も終わったよ」と語った斉田会長の想いは、現代の選手たちにも通ずるだろう。
地方ジムの選手が日本ランク入りするのは至難の時代。
”日本のロッキー”は、努力で夢をかなえた。
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
石田順裕、WBA世界ミドル級王座挑戦!
元WBA世界Sウェルター級暫定王者で、現在は日本ボクシングコミッション(JBC)管轄外で戦う石田順裕選手の世界王座挑戦が内定。
3月31日(現地時間)モナコ・モンテカルロで、WBA世界ミドル級王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)に挑むというもので、ゴロフキン擁する「K2プロモーション」のトム・ローフラー氏が明かしたもの。
2011年4月、ジェームス・カークランド(米)を初回KOに降した星が大きく光る石田選手だが、現在は2連敗中。といっても、相手は元2階級制覇王者ポール・ウィリアムス(米)、JBCへ引退届けを提出して挑戦したWBO世界ミドル級王者ドミトリー・ピログ(ロシア)と名のある相手。
37歳の石田選手は、24勝(9KO)8敗2分。
王者ゴロフキンは、これまで25戦全勝(22KO)無敗。現在12連続KO中と勢いに乗る。昨年5月には、淵上 誠 (八王子中屋)選手の挑戦を3回TKOで一蹴した。
今年に入り米国進出を果たしたゴロフキンは、1月19日ニューヨークでガブリエル・ロサド(米)を全く相手にせず7回TKO勝ち。
HBOの視聴率は、同じ会場で行われたWBO世界フェザー級戦サリドvsガルシア(78万人)を上回る81万人を記録。ファイトマネー35万ドル(約3200万円)を得ている。
相手は強いが、海外で稼げる男・石田選手の健闘を大いに期待したい!
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
PR: THE ALL-NEW VOLVO V40
村田諒太、三迫ジムからプロデビュー!
ロンドンオリンピック、男子ボクシング・ミドル級で金メダルを獲得した村田諒太選手が、三迫ジムからプロ入り。プロの世界王者を目指すことになった。
いや、驚きました!
1964年の東京五輪でバンタム級金メダルを獲得した桜井孝雄選手も、三迫仁志会長の三迫ジムからプロ転向しており、半世紀の時を経て誕生した2人目の金メダリストも三迫ジム入り。
桜井選手が、ライオネル・ローズ(豪)の世界バンタム級王座に挑戦した試合ではダウンを奪いながらも僅差の判定負け。
「桜井が負けたんじゃない、俺が負けたんだ」と唇をかんだ三迫会長。
金メダリストを世界王者に育て上げるという執念は、今なお健在。その手腕で村田選手をどのように導くのか。大いに注目したい。
昭和31年。世界2位までランキングを上げていた三迫選手は、世界王者パスカル・ペレス(亜)を追い掛け回し、ようやく、年も押し迫った12月23日アルゼンチン出発の準備を整えた。
遠征のスーツケースの中には、日の丸が縫い付けられた真新しいセコンド着も用意されていた。
しかし、出発直前の21日。挑戦白紙の電報がアルゼンチンから届き、三迫選手と野口 進 会長は世界挑戦を断念。失意の三迫選手は、世界王座挑戦の機会を得ぬままに引退。
三迫選手の汗をぬぐう野口会長。
師匠の野口拳・野口 進 会長も、「三迫がやめたら、俺もやめる」と、ボクシング界の第一線から身を引いたのであった。
プロの世界に挑戦する村田選手の心意気は素晴らしい。
夢はつながり、新たな歴史を作ることが出来るのか。
本当に楽しみです!
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
荒川1位復帰!WBC最新ランキング
WBCが2013年2月度の最新ランキングを発表。
昨年11月、メキシコでのライト級王座挑戦者決定戦で、ダニエル・エストラーダ(メキシコ)に不可解な負傷判定負けを喫していた荒川仁人(八王子中屋)選手が、ランキング1位に返り咲いた。
試合後、WBC総会(昨年12月)へ乗り込んだ荒川選手と、中屋一生プロモーターは、「試合結果のノーコンテスト」と、「ランキング1位据え置き」をアピールしていたが、WBCはこれを却下。ランキングは1位エストラーダ、2位荒川選手と入れ替わっていた。
しかし、WBCは抗議の有効性は認め、再戦を支持。エストラーダ陣営も再戦に合意し、WBCは中立国である米国開催を促す意向を示し、エストラーダ陣営はこれにも同意。
「再戦は日本で行いたい」(中屋プロモーター)という荒川陣営。ランク1位に返り咲いたことで、興行の主導権を取れることになれば、日本開催は現実味を帯びてくる。
このランキング入れ替え措置は、勝敗は変えられないが、『結果』は正しくなかったと認めているといって良いのでは。(^-^)/
選手想いの情熱を感じる、熱心な八王子中屋陣営の執念が実を結ぶことを期待したい。
フライ級王者五十嵐俊幸(帝拳)選手への挑戦が決まった八重樫 東 (大橋)選手が6位に入った。
両選手をよく知るSフライ級王者佐藤洋太(協栄)選手に予想を聞いてみると、「ウ~ン、わかんないっスねェ。八重樫さんのパワーは、2階級アップでも十分通用すると思うっスけど。五十嵐も強くなってて、俺、スパーでやられちゃったことあるっスからね。ウ~ン、五分五分っスかねェ」。
佐藤選手への挑戦に敗れた赤穂 亮 (横浜光)選手は13位にとどまった。
バンタム級。期待の岩佐亮佑(セレス)選手はひとつ下げて8位。2位にリー・ハンスキンス(英・前回2位)を破ったステファン・ジャモエ(ベルギー)=亀田和毅(亀田)選手に僅差判定負け=が入った。そして、OPBF王者ロリー松下(カシミ)選手が、和毅選手を逆転し3位浮上している。
Sバンタム級王者アブナー・マレス(メキシコ)は王座返上の意思を示し、フェザー級王者ダニエル・ポンセ・デレオン(メキシコ)への挑戦権を認めるようWBCに働きかけている。
王座が空位となった場合は、1位ビクトル・テラサスvs2位クリスチャン・ミハレスのメキシコ勢で王座決定戦が行われる予定。3位にはビック・ダルチニャン(豪)が待ち構える。4位サーシャ・バクティン(日本→ロシア)選手。
再起2連勝を飾り、世界王座カムバックの機会を狙う元バンタム級V10王者長谷川穂積(真正)選手は、フェザー級5位。Sバンタム級との二股にらみだが、果たしてチャンスは巡ってくるのか?
ウェルター級で10位にランク入りを果たしていた渡部あきのり(協栄)選手は、今回二つ下げて12位。3位のセルチュク・アイディン(トルコ・3位→11位)に勝った、へスス・ソト・カラス(メキシコ)が10位に飛び込んだのと、アミア・カーン(英)が階級を上げてきたのが響いた。
Sライト級1位のポジションで渡部選手と戦い、敗れたプラヴェート・シンワンチャー(タイ)は、前回9位から7位へアップ。前回3位デニス・シャフィコフ(ロシア)がIBF王座に目標を絞ったのと、カーンの転級が自然アップにつながった。
こういうことが重なったり、不自然な操作(WBAはよくやる)があると、番付に対してキャリアが伴わない選手が上位に上がってくる。
しかしまァ、それもランキング。
古い時代。世界ランクがひとつ上がった下がったで、JBCも一緒になって抗議したりしていたものです。時代と共に、世界戦ビジネスは変わりました。
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
村田諒太&井上尚弥 フジTVの大逆襲!
プロ入り問題が大きくクローズアップされている、ロンドン五輪金メダリストの村田諒太選手。4月からアマチュアのの名称を外し、『日本ボクシング連盟』とすることが決まったアマ連盟は、史上初の”絶縁状”・引退勧告という事態に陥ったが、これは村田選手の謝罪で和解。
日本アマチュボクシング連盟の山根 明 会長は、「5~6カ月のうちにプロ側と紳士協定を結ぶべきだ」とし、プロ側とも協議した上で対策を施す考えを示唆。
紳士協定に付いては、日本プロボクシング協会の大橋秀行会長も考えが一致しているという。
「プロで引退した後もきちっと就職できるように、そういうこともプロ側にはお願いしたい」(山根会長)
山根会長の意を汲んだというか、納得できる条件として、村田選手のプロ転向を主導しているフジTVは、自社の社員として村田選手を迎え入れるバックアップ体制も準備。
村田選手のプロ入りへのハードルは、少しずつクリアされつつあるように感じます。
ボクシング:村田、フジテレビ入社も…プロ転向を強力バックアップ(毎日新聞)
さらにフジTVは、これまでTBSが放映してきたアマチュア7冠のスーパーホープ、井上尚弥(大橋)選手の放送権を数千万円で獲得し、今週中にも正式契約する予定だという。
いや、驚きました。フジTVの大逆襲!
昭和45年(1970年)12月、メキシコ・ティファナで名王者ビセンテ・サルディバルを破り、WBC世界フェザー級王座を獲得した柴田国明(ヨネクラ)選手の初防衛戦は、71年4月25日メキシコ・モントレーでクレメンテ・サンチェス(メキシコ)の挑戦を受けることがオプション契約で決まっていた。
柴田選手のファイトマネーは4万ドル。当時のレートで1440万円。これはそんなに悪くない。
しかし、柴田選手と専属契約を結ぶフジTVは、海外で王座獲得した新スターの初防衛戦は日本開催にこだわり、10万ドル(三千六百万円)をメキシコ側に支払いオプション契約を買い取った。
プロ野球のスーパースター、長嶋、 王 選手の年俸が4000万円程度の時代でした。
東京で開催された柴田選手の初防衛戦は、ランキング9位のラウル・クルス(メキシコ・24戦20勝16KO)を相手に行われ、初回僅か184秒で柴田選手が勝った。
余りに早い決着は、フジTVの思惑通りではなかったかもしれません。('-^*)/
日本のボクシング界も新しいビジネス・スタイルが構築されようとしている。
ボクシング界の思惑vsTV局の思惑。
ボクシング界が主導権を取れる時代が来たら、良いものです。
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
亀海喜寛vsレアル 「後楽園ホールは最後!」
2日、後楽園ホールのメインにはWBC世界Sライト5位亀海喜寛(帝拳)選手が登場。
150ポンド(68.04キロ)契約の10回戦に挑んだ。
対戦相手はホセ・アルベルト・レアル(メキシコ)。昨年12月、3年ぶりの復帰戦に勝利したばかりのメキシカンは、これまで8勝(4KO)4敗。この4敗は全てKO負けで、打たれ脆さが気にかかる30歳。
レアルに帯同してきたのは、元2階級制覇王者オスカー・ラリオス(メキシコ)。日本にもファンが多い元王者は、紹介された場内から大きな拍手が贈られた。
第1ラウンド。
亀海選手はガードをガッチリ固め、レアルの出方を伺う。
元王者が気合十分でレアルに指示を飛ばす。
悠然と第2ラウンド開始ゴングを待つ亀海選手。
第1ラウンドでレアルのパンチを見切った亀海選手は、メキシカンの打ち終わりに強打を合わせる。
ロープ際、亀海選手の右ストレートがヒット。
ガクッと腰を落としたメキシカンに、土屋主審はダウンの宣告。
カウントを取る土屋主審。
「ナイン」では立ち上がっていたレアルだが、そのままテンカウントで試合終了。
「一連の流れの中のパンチで仕方ないんですが、ナインで立ち上がっているんですから、あそこで”おまけのパンチ”のことも考慮して、少しレアルに時間を取ってあげても良かったですね。海外ではよくありますよ」(山田純夫氏)
KOタイム、第2ラウンド1分59秒。
「これが最後の後楽園ホールの試合になるかもしれないとしみじみした」
30歳になった亀海選手は、来月から練習拠点を米国に移すことを明かし、ラスベガスでイスマエル・サラス氏の指導を受ける予定。
亀海陣営は年末までの世界挑戦を目指し、米国で勝負に出る。22勝(19KO)1分無敗。
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】
PR: 前田敦子とマイナビ転職が送るスペシャル企画
石田順裕15位 WBA最新ランキング
WBAは、2012年1月度のランキングを発表。月間最優秀選手はミドル級正規王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)。3月30日(現地時間)、モナコ・モンテカルロで予定される次期防衛戦の挑戦者石田順裕(JBC引退)選手が15位にランキングされた。
ゴロフキン。
なお、私が知るところでは、石田選手がJBC復帰の意向を示した場合。JBCはそれを認める方針のようです。これには大賛成。
今年からIBF、WBO加盟が実現した場合。「石田君の復帰は認めてあげるべきだよ」の声は、業界関係者からも多く聞こえています。
ここ2戦は強豪相手に2連敗となっている石田選手。いずれも大差のポイント負けだが、「小さい差が積もっての大差」で、「全体的には良くなっているし、やり片を工夫すれば、まだやれるはずですよ」(山田純夫氏)。
日本ミニマム級王者 原 隆二(大橋)選手が、ミニマム級13位に新ランク。Lフライ級では、6位にランクされる田口良一(ワタナベ)選手と、4月3日、空位の日本王座を争うことになった前回14位知念勇樹(琉球)選手がランク落ちしている。
フライ級。2月27日、王者ファン・カルロス・レベコ(亜)に挑戦する黒田雅之(川崎新田)選手は8位にアップ。9位に村中 優 (F赤羽)選手、12位江藤光喜(白井・具志堅)選手と続く。
引退を表明している、元WBC王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)をしぶとく15位に入れているのは、いかにもWBAらしいが何か思惑があるのでしょうかねェ?f^_^;
Sフライ級。日本王者帝里木下(千里馬神戸)選手が、じわりと上げて7位まで上昇。挑戦が決まっている白石豊土(協栄)選手、ホントに頑張ってほしいですよ!。(^^ゞ
ウェルター級では、正規王者ポール・マリナージ(米)への挑戦が一度は決まったシェーン・モズリー(米)が、挑戦白紙と共にランク外に。僅か1ヶ月の世界ランク復帰となってしまいました。(;^_^A
最近、強気に指名試合を指令しているWBA。どこまで実行力があるのか?。昨年のフェザー級カバジェロvsガルシアのように、両方から逃げられるケースも出てくるのか。今後が楽しみです。(^o^;)
応援、深く感謝です!→ 【ブログ・TOP】