2017年大晦日。「有吉会長からお手伝いを頼まれたので、一緒に行きましょう」。元協栄ジム大竹重幸マネジャーからの連絡を受け、東京・大田区総合体育館へ。WBO世界フライ級チャンピオン木村 翔 (青木)選手は、元WBC世界同級王者で1位の五十嵐俊幸(帝拳)選手の挑戦を受ける。昨年7月、完全アウェイの中国で世界王座を奪取した木村&有吉コンビだが、国内での世界戦、TVのゴールデンタイム登場も初めて。
5年前、同じ場所、同じ控室で世界戦を戦ったのがWBC世界スーパーフライ級チャンピオンの佐藤洋太(協栄)選手。「ゲンをかついで、その時と同じTシャツ着て来たよ」(大竹氏)に、うれしそうな笑顔を見せた木村選手は、強い意志と素直な心を持っていると感じた(私は初対面)。
せわしなく動き回る木村選手に、「まだ2時間もあるぞ!」の声がかかる。
「いいんだよ。調子がいいから早く動きたくてしょうがないんだろ!」(大竹氏)の言葉に、これまたニッコリのチャンピオン。
6時半を前にバンテージ巻きが始まった。帝拳ジムの立会人は田中繊大トレーナー。
和やかな雰囲気のうちにバンテージが巻き終わると、試合用のグローブを付けて試し打ち。
この辺りから時が過ぎるのが早く感じられる。そして、グロービング。
JBCのチェックを受け、再びミット打ち。
緊張が高まって行く。「トレーナー(有吉会長)のトレーナー(大竹氏)なんですよ」と有吉会長が胸を押える。
「有吉会長も周りで経験持っている人は、そんなにいませんから大変ですよね」
「そうだよなァ。カポネ(金平正紀・協栄ジム先代会長)も最初はそうだったのかなァ」
「三迫会長とか、スタンレーさんとか、助っ人頼んでいましたね」
「なんにしても有吉会長が頼りにしてくれる素直な気持ちがうれしいじゃないですか」
「そうだよなァ」
ガウンをまといいざ出陣。
「会長、私はどこにいたらいい?」
「下に。僕のそばにいてください」
戦いが始まった。
試合前の作戦通リ。木村選手は初回から前に出て五十嵐選手を下がらせる。両選手の思いの丈がぶつかり合った激しい試合は、木村選手が勝利。夢をつなげることが出来た。
控室にはドクターチェックを受けているチャンピオンよりも早く認定証が到着。
そして木村選手の兄弟子にあたるWBOオリエンタルスーパーフェザー級王者渡邉卓也選手も、木村選手の勝利に大いに刺激された様子で、勝者の凱旋を待ち受けていた。
「やっぱり世界戦の緊張感はいいねぇ!。良かった、良かった」
「有吉会長もこれからどんどん経験積んで、カポネを目指してほしいですね」
木村&有吉コンビの今後の更なる活躍を大いに期待します!。
★ミニグローブ 【ペアセット】 【キーホルダー】 【ミニヘビーバッグ・キーホルダー】