元WBA世界Sバンタム級王者で、現在はフェザー級2位にランクされる下田昭文(帝拳)選手が、来年2月22日、マカオでWBA世界フェザー級スーパー王者シンピウェ・ベチェカ(南ア)に挑戦することで合意に達したと、トップランク社の副社長カール・モレッティ氏が語っている。
この日のマカオの興行には、トップランク社とプロモート契約を結ぶロンドン五輪ミドル級金メダリスト村田諒太(三迫)選手のプロ第3戦目も予定され、他にもゾウ・シミン(中国)、イーゴリ・メホンツェフ(ロシア)の、金メダリスト2人が出場する。
世界戦はべチェカvs下田戦の他に、IBFライト級王者ミゲル・バスケス(メキシコ)vs挑戦者デニス・シャフィコフ(ロシア)の一戦が組まれている。
マカオでの日本人選手の世界戦登場は、この地をアジアのボクシング興行のメッカに育て上げようとしているボブ・アラム氏、ベネチアン・リゾートホテル&カジノ側の思惑が一致したもの。
モレッティ氏(下写真)は、「この戦いの勝者は、ノニト・ドネア(比)、エフゲニー・グラドビッチ(ロシア)、ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)らと戦うチャンスを得ることになる」とも言及。
下田選手はSバンタム級王座初防衛戦で、指名挑戦者リコ・ラモス(米)の挑戦を受けるため、米・アトランティックシティのリングに上がったが、第7ラウンド、大逆転のKO負けを喫し王座転落。今回が2年半ぶりの世界王座カムバック戦となる。
ここは、マカオへの日本人観光客増量、そして、ボクシング界の新しい扉を開くためにも勝たねばなるまい。
年内にも予定される正式発表を、期待をこめて待ちたい。