「オイ根岸、今年最後だからなァ。横浜まで行くんだから頼むよ祝勝会!」
昨年大晦日の試合が決まって以来、日に日に相当なプレッシャーをかけられて来た根岸建次(協栄)選手は、これまで3戦2敗1分け。ここまで、「もうちょっとやるかなァと思ったけど」という大竹マネジャーの期待を大きく裏切っていた。
TV東京オフィシャルサイトにて、昨年大晦日興行の動画が見れます!
この日は根岸選手はもちろん、我々セコンド陣も気合が入っていた。もう負けさせられない。そして最後の締めくくりである。
対戦相手は長野秀昭(大橋)選手。この日がデビュー戦だが、地元世界戦のリングが用意されるほどの期待を背負った選手。向こうは「自信持ってたよ」。しかし、大きな期待は逆にプレッシャーにもなるだろう。
「試合が始まったら落ち着いて、相手のパンチを良く見ることに集中しろ」(大竹マネジャー)
この日は指示通り相手のパンチをよく見ていた。
「よし、見えてる、見えてる。大丈夫だ!」
落ち着いて放つ根岸選手のパンチがよく当たる。
立ち上がり、プロデビュー戦の長野選手には気負いと、堅さが同居していたように思う。
「目をつぶっていたから、これは行けるかなと・・・」
「返しがいいぞ!」
そして根岸選手がチャンスを掴んだ。
「腹入れて、腹」
一つ左ボディを入れてからの、返しの右フックが見事にヒット。
長野選手はもんどりうってキャンバスへ崩れた。
その瞬間、青コーナーセコンド陣はいっせいに、「オオ、やった!」と声が揃った。
葛城レフェリーはカウント途中で試合をストップ。
根岸選手のTKO勝ちが告げられた。
うれしい初白星。勝てない中、休むことなく練習に来ていた根岸選手は、人の言うことを聞くようになったと思う。
まさかの敗北。しかし長野選手は、この悔しさを忘れずに、よい経験にしてもらいたい。
「だてに負けてないよな。キャリアの差、場数の差だったなァ」
28歳、プロ4戦目、デビュー10ヶ月目の初勝利。
ポーカーフェイスの根岸選手もうれしさを隠せない。
リングを降りた根岸選手には、ファンから”ネギ”シで、”ネギ”が贈られた。
右手は大竹マネジャーからのご褒美、ミニトマト。(なんでやねん)(^_^;)
勝てないときも練習を休まなかったこと。どんな試合も断らなかったこと。
そして、「相手をよく見ろ」ができたこと。負けを肥やしにしてくれた勝利はうれしいですね。
この後は気分よく、飲み過ぎで新年を迎えることになった次第です。(;^_^A
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