WBAはフライ級正規王者エルナン・”タイソン”・マルケス(メキシコ)と、暫定王者ファン・カルロス・レベコ(亜)の王座統一戦を指令する模様。
マルケスのフェルナンド・ベルトラン、レベコのマリオ・アラノの両プロモーターに対し、6月16日から7月16日までの交渉期間を設け、まとまらなかった場合は入札。王座統一戦は9月、もしくは10月までに開催したいとしている。
それにしてもわかりにくい、WBA王座統一戦規定。
昨年4月、ルイス・コンセプシオン(パナマ)から正規王座を奪ったマルケスは、リマッチでもコンセプシオンを粉砕。3度の防衛に成功し、V4戦は現在世界ノーランクの東洋・太平洋1位アルデン・ディアレ(比)相手に予定(6月23日)されている。
暫定王者レベコは、一時マネジャーとのトラブルが原因で休養扱いされたこともあったが、今月11日、11ヶ月ぶりのリングに上がり、5位カリム・ゲルフィ(仏)を破り初防衛を果たしたばかり。
現在のWBAランキングに最終の指名試合日時の表記があるのは、Lヘビー級とクルーザー級のみ。王座統一戦、指名試合のルールは、思いつきでしかないのかと疑いたくなる現状である。
指名試合(王座統一戦)が指令されたことは喜ばしい。しかし、こんなに当たり前なことが驚きのニュースになるのが今のWBA。ルールがあるというならば、全ての階級で平等、公平に指名戦を実施ていくべき。
サンプソン・リューコゥイッツ。
最近ではフェザー級王者セレスティノ・カバジェロ(パナマ)が、1位ミゲル・アンヘル・ガルシア(米)との指名戦を義務付けられ、入札によって44万ドルでトップランク社を破ったサンプソン・プロモーションが権利を獲得。
サンプソンはカバジェロの米国進出を後押しした人物で、ガルシア戦は2度目の米本土挑戦となる。
ガルシアは暫定王者ではない指名挑戦者で、最近のWBAでは珍しいケース。マネジャーはノニト・ドネア(比)と同じキャメロン・ダンキン。多くの有力ボクサーをトップランク傘下に入れたダンキンは、アラムに対し強い影響力を持っていると聞く。
マニー・パッキアオ(比)と戦うWBO世界Sライト級王者ティモシー・ブラッドリー(米)もダンキンがマネージメント。ジェームス・カークランド(米)、ブレンダン・リオス(米)、ケリー・パブリック(米)も彼の持ち駒だ。
ダンキン>アラムであれば、ドネアvs西岡戦のカギを握るのはこの人ということになる。
キャメロン・ダンキン。
さて、カバジェロのプロモーターはパナマのロヘリオ・エスピーノ。
「カバジェロには好きなように、彼のやりたいようにさせている見たいですよ」
エスピーノは、元フライ級王者コンセプシオン、リカルド・ヌネス(パナマ)らを傘下に持つ。コンセプシオンvsデンカオセーン・カオウィチット(タイ)の試合をWBAと共同開催するなど、WBAに対し強い影響力を持っていた。
ロヘリオ・エスピーノ。
”持っていた”と過去形になるのは、WBAとは距離が出来たから。コンセプシオンはWBC王座に狙いを定め、ヌネスはIBF世界フライ級1位にランクされ、指名挑戦を待つばかりとなっている。
エスピーノは昨年12月、突然ランキング委員長を更迭され、WBAを去ったホセ・オリバー・ゴメス氏とは大変仲が良かった。
数ある階級の中、カバジェロに指名試合が科されたのは、トップランク側の突き上げもあったかもしれない。しかし、昨年までならエスピーノ傘下の選手に入札は、ちょっと考えられなかった。
WBAのお膝元パナマも、色々あります。
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