石田順裕選手の前に一敗地にまみれたジェームス・カークランド(米)が、その後巻き返し1位につけるWBO世界Sウェルター級。正規王座に君臨するザウル・バイサングロフ(ロシア)は、淵上 誠 (八王子中屋)選手がWBA世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)選手へ挑戦 した同じリングで、約10ヶ月ぶりの初防衛戦に挑んだ。
ゴロブキンにならい、バイサングロフもアベル・サンチェストレーナーに師事。サンチェス以外の王者のセコンドは、バイサングロフの従兄弟と弟で構成。写真右は、弟の一人サラムベック。
挑戦者はミシェル・ソロ(仏)。18戦全勝(11KO)の22歳。
ソロをプロモートするのは、仏の実力者ミッシェル・アカリエスプロモーターの息子、セバスチャン。
ミッシェルはボクシングを引退し、パリのシャンゼリゼに高級レストランを開店。仏タイヤ会社「ミシュラン」の発行する世界的最高権威のガイドブック評価で、新たな世界王者(同業界で言われる「3ッ星」)を狙っている。
22歳の世界王者が誕生すれば、フランス・ボクシング界も再び活況を呈することが出来るだろう。
さて試合は、挑戦者が序盤から王者を圧倒する展開。
好調な挑戦者は、第2ラウンドには早くもダウンを奪った。
このまま一気にと思われたが、王者もしぶとさを発揮する。
第6ラウンドからは挑戦者のブロッキングが忙しくなった。
王者は序盤の失点を取りかえそうと圧力を強める。
ソロは完全にスローダウン。前半戦の貯金を吐き出した。
第8ラウンド以降、バイサングロフはパワーとテクニックの違いを存分に見せ付け断然優勢。
最終ラウンドも、チャンピオンが一方的に攻め試合終了。
勝敗は誰の目にも明らか。
発表されたオフィシャルのスコアは、116-111、117-111、115-112の3-0で王者バイサングロフ。
左はWBO立会人で、独コミッションのナンバー2でもあるアルトウール・エレンソン。その隣、顔の上部分が見えるのが、IBOモンテラ立会人。王者の右がアレキサンドル・クルスユクK2ウクライナ代表。
戦績を27勝(20KO)1敗とした27歳のバイサングロフの次戦は、ブランクのために設けられた暫定王者ルーカス・コネチ(チェコ)との対戦になるだろう。
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