WBAから世界ヘビー級正規王座を剥奪され、6ヶ月間の出場停止処分を受けたルーカス・ブラウン(豪)が、WBAを提訴する意向を明らかにした。3月5日(現地時間)、、ロシア・グロズヌイでルスラン・チャガエフ(カザフスタン)を10回TKOに降し、王座を奪取したブラウンだが、試合後のドーピング検査で、筋肉増強剤クレンブテロールの陽性反応を示していた。
その後の予備検体(サンプルB)の検査結果も陽性であることが判明し、WBAから処分を受けたが、ブラウンはロシア入りする前の検体検査では陰性であったとし、「チャガエフ戦が行われたロシアで摂取した飲食物にクレンブテロールが含まれていた」と、身の潔白を主張。
しかし、WBAヒルベルト・メンドサ・ジュニア会長は、「たとそうであっても、それを摂取した者に責任がある」とし、早期の処分が決定された。
6月にオルランド・サリド(メキシコ)との防衛戦を控える、WBC世界スーパーフェザー級王者フランシスコ・バルガス(メキシコ)は、4月の薬物検査でクレンブテロールの陽性反応を示したが、ブラウン同様、「メキシコ国内で食べた肉にクレンブテロールが含まれていたのではないか」と主張。防衛戦実施へ向け、今後いかなる検査にも協力する姿勢を示し、サリド戦は予定通リ行われる。
5月21日(現地時間)、ロシア・モスクワで開催予定だったWBC世界ヘビー級タイトルマッチ。王者デオンタイ・ワイルダーと、同級1位アレクサンデル・ポベトキン(ロシア)の一戦は、ポベトキンからメルドニウムの陽性反応が検出され、試合は延期。
WBCは現在調査中でポベトキンに対する処分を決めていないが、ワイルダーには自由選択での防衛戦を許可した。
ブラウンのWBAに対する法廷闘争。今後に注目。