不敗のままIBF世界スーパーフライ級王座を放棄した、前王者ゾラニ・テテ(南ア)が、英国の強力プロモーター、フランク・ウォーレンと契約。今後はウォーレンの後押しを受け、王座復帰への道を歩む。そして将来的には、スーパーバンタム級までの3階級制覇を目指すとの野望を明らかにした。
テテは昨年7月、神戸のリングで帝里木下(千里馬神戸)選手を大差の判定で破り、IBF王座獲得。今年3月には英・リバプールで、ウォーレンの持ち駒である無敗の元バンタム級王者ポール・バトラー(英)の挑戦を受け、これを8回KOで一蹴。
V2戦はIBFの指令でマックジョー・アロヨ(プエルトリコ)との指名戦が義務付けられ、興行権は入札に。アロヨ側のG・B・Pが落札したが、その金額は25,100ドル(約303万円)という信じられな安さで、ファイトマネーの配分は、テテが75%の18,825ドル(約227万円)。アロヨが25%の6,275ドル(約76万円)。
自前の興行が打てないテテ陣営の足元を見られた結果だが、この結果、テテは王座を返上。7月、米国で行われた王座決定戦で、アーサー・ ビジャヌエバ(比)を破ったアロヨが王座に就いている。
サウスポーのテテ(27歳)は、これまで22勝(18KO)3敗。175センチの長身から放たれる速い右ジャブ、それに続く強い左ストレートを持つ、洗練されたテクニシャン。
力を持つウォーレンと組み、世界王座復帰を目指すテテが狙うのは、果たしてどのベルトになるのか。今後の動向に注目。
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ゾラニ・テテ 『契約』 フランク・ウォーレン
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