WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ。王者ローマン・”ロッキー”・マルティネス(プエルトリコ)に、前王者オルランド・サリド(メキシコ)が挑んだダイレクトリマッチは、期待に違わぬ熱戦を展開。ダウン応酬の第3ラウンド以降、試合のペースを握ったのは老巧な挑戦者。
ボディ攻撃で王者の足を止めた挑戦者は、自己のペースに持ち込み、手数、有効打で上回った。
終盤、疲れを見せたサリドに、マルティネスは打撃戦を挑む。しかし、サリドはよく踏ん張り、ショートレンジで回転の早い連打を見せ、優勢を印象付けた。
大きな拍手に迎えられ最終ラウンド終了ゴングを聞いた激闘は、引き分けの判定が発表されると同時に、今度はブーイングにさらされた。
「勝ったと思った!」(サリド)
ESPNの採点は116-112でサリド。米メディアの多くがサリドの勝ちと見た内容だった。
スコアはバート・A・クレメンツ(米)115-113、パトリシア・モース・ジャーマン(米)113-115、グレン・フェルドマン114-114。
引き分けながら初防衛に成功してホッと安堵の表情を浮かべたチャンピオンは、「もう一度やって決着を付けたい」。
前戦以上に際どい引き分け判定となったが、同じ顔合わせの3戦連続タイトルマッチは、ちょっと考えにくい。果たして、フランシスコ・パコ・バルカッセルWBO会長は、どんな裁定を下すのか。今後に注目。