WBA世界ミドル級で新しい暫定王座決定戦が行われることが発表されている。現在同級2位にランクされる、前暫定王者ドミトリー・チュディノフ(ロシア)と、同級13位アルフォンソ・ブランコ(ベネズエラ)の組み合わせで、試合は10月10日(日本時間11日)、べネズエラで開催されるWBC世界ライト級王者ホルヘ・リナレス(帝拳)vs同級11位イバン・カノ(メキシコ)戦と同じ興行で行われる。
カラカスのプロモーターから発表されたものだが、このクラスには今年2月、チュディノフから王座を奪ったクリス・ユーバンクJr(英)が、暫定王者として君臨。
しかし、ユーバンクJrは現在契約するフランク・ウォーレン・プロモーションとの契約を破棄し、アル・ヘイモン傘下に走ろうとしているとの報道もあり、今のところ、初防衛戦のめどはたっておらず、WBAから近いうちに王座を剥奪されることになると、試合を開催するフピテル・プロモーションは説明している。
いかに暫定王座といえども、そう簡単に剥奪というわけにはいかない昨今。何でもありのWBAは、休養暫定王者にしたり、もう一つの名前の暫定王者を作ったりすることは朝飯前だから、暫定王座決定戦の開催は間違いないだろう。
それにしても、約3年のブランクを経て今年戦線復帰したばかりの13位が、故国の興行ということで暫定王座決定戦に出場できるのも、WBAならでは。目先で考えれば地域ボクシングの発展には繋がるのだろうが、タイトルの権威はもはやない。
王座の名称をもっとわかりやすく変えて(一般ファンにはわかりにくいから、良いのだろうが)、「世界」と名の付くタイトル戦の連発は、やめてもらいたいものです。