9日(日本時間10日)、メキシコ・モンテレーでWBO世界Lフライ級王者ドニー・ニエテス(比)への指名挑戦権を持つ、同級1位フランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)は、元協栄ジム所属選手だった大関一郎ことアルマンド・トーレス(メキシコ)とグローブを交える。
21歳の若き前ミニマム級王者ロドリゲスは、この試合に勝って世界挑戦への弾みをつけようと自信満々。これに対し、最近2連続KO負けと不振のアルマンドも、「このチャンスは逃さない。絶対、這い上がってみせる!」と、妙な自信を見せている。
17歳の時、日本でデビューした頃の大関選手は、「これは絶対、世界チャンピオンになるよ。今まで見て来た中でも一番だ」(大竹重幸氏)というほどの才能を、きらめかせていた。
「ただ外人って言うだけだよ。全然普通ですよ!」('-^*)/と、渡嘉敷会長に話をつけたデビュー戦は、後のOPBF王者山口真吾選手が相手だったが、「さすが!」と思わせる中身の濃い勝利。その後、7連勝を飾るもアッという間に慢心。普通の選手になってしまった。
まるで勝てなくなったアルマンドはメキシコへ帰国。母国でリングに上がったが、パッとするわけがない。そのうち、サッパリとリング活動の記録がなくなったと思った頃、大竹氏に電話が入った。
「大竹さん、僕、また日本で試合やりたい。お願いします」(^-^)/
「そうは言ってもなァ」(;^_^A
「大竹さん、大丈夫!。僕、世界入った!」(^O^)/
「・・・・・」(;^_^A
「僕、スライマン電話した。だから大丈夫!」(^-^)/
「そんなことあるんですかねェ」と笑い飛ばしていたら、本当にアルマンドの名前がWBCランキングに。
「大竹さん、 トーレスほんとに世界入っちゃってますよ!」(ノ゚ο゚)ノ
「ホントかよ」(;^_^A
2009年3月。3年のぶりのリングに係わらず、WBC世界ミニマム級13位の肩書きで大阪に現れたアルマンドは、武市晃輔(金沢)選手と対戦。しかし結果は、「やっぱなァ」という判定負け。(;^_^A
その後もメキシコでリング活動を続けたアルマンドは、2010年にはファン・カルロス・レベコ(亜)の持つ、WBA世界Lフライ級暫定王座に挑戦するチャンスを掴んだが、予想通りの5回TKO負け。
ここでもブランクを作らなかったアルマンドは、勝ったり負けたりを繰り返しながらのリング生活を送っていたが、2011年12月、WBCライトフライ級のシルバー王座を獲得。「ホントかよ!」と驚いたものでした。
1年前、現WBC世界Lフライ級王者ペドロ・ゲバラ(メキシコ)にスプリットの判定負け。大振りの左フックでダウンを奪ったアルマンドが、興奮しながらゲバラに襲い掛かった場面は、本人もビックリという感じで微笑ましかった。(^O^)/
最近は昨年7月、16連敗中の相手に2回TKO勝ちしたものの、アドリアン・エルナンデス(メキシコ)に2回で、マリオ・ロドリゲス(メキシコ)に5回でと、元世界王者相手に2連続ストップ負けを喰らっている。
21勝(15KO)14敗。34歳になった元天才は、どこから出るのかという妙な自信を見せ、勝利宣言。果たして大番狂わせは起こるのか?。