WBC世界スSミドル級タイトルマッチ。王者アンソニー・ディレル(米)vs挑戦者同級8位バドゥ・ジャック(スウェーデン)。24日(日本時間25日)、米・イリノイ州シカゴ・UICパビリオン。昨年8月、サキオ・ビカ(豪)との再戦に勝って王座を獲得したディレルは初防衛戦。
現在ラスベガスに住む挑戦者ジャックは、プロ7戦目から主戦場をアメリカに移している。これまで18勝(12KO)1敗1分。昨年2月、デレク・エドワーズ(米)に喫したプロ初黒星は、初回僅か61秒でのTKO負け。
試合開始。
しかし、この日のディレルの動きはいまいち。
挑戦者の思い切ったパンチがディレルを襲う。
身長、リーチで勝るジャックはガードを高く上げ前に出る。受身のディレルは手数も少なく、正確さも欠いた。僅かに挑戦者が上回るラウンドが続く。
終盤、ロープを背負う場面が多くなったディレルに、ジャックはコンビネーションで攻め立て攻勢。
最後まで後手のボクシングで、ディレルはペースを掴めなかった。
ついに試合終了。
判定はジャック。全く精彩を欠いたディレルは初防衛に失敗。
スコアは116-112、115-113、114-114の2-0。
圧倒的不利の予想を覆して王座に就いたジャックは、メイウェザー・プロモーション所属。
アマチュアでの戦績は150勝25敗。ミドル級で出場した北京五輪では、1回戦敗退の記録が残る。
初防衛戦で真価を問われることになりそうだ。