挑戦者はソッド・ゴーキャットジム(タイ)。37歳の歴戦の雄は、63勝(28KO)2敗1分という豊富なキャリアの持ち主。二つの敗戦は、ダニエル・ポンセ・デ・レオン(メキシコ)とのWBO世界同級王座を賭けた戦いで喫したもので、初戦は判定負け、二度目は初回KOで敗れている。
試合開始。サウスポー同士の戦いは、互いに右リードブローを飛ばし合う。
そして迎えた1分過ぎ。飛び込んで来たソっドにリゴンドーじは右フックを合わせる。
すると、次の瞬間ソッドはキャンバスへうずくまる。
偶然のバッティング。しかし、ソッドが自分からぶつかっていったかのようにも見えた。マーク・ネルソン主審はソッドの顔を覗き込み、試合続行を宣言。
すると、リゴンドーがここぞとばかりに打ち気に出てワン・ツーを繰り出す。ソッドはもんどりうってダウン。
カウント9で立ち上がったソッドだったが、ネルソン主審は続行を許さず試合終了。場内はブーイングに包まれた。
リゴンドー陣営は、思わぬ初回KO勝利に歓喜の抱擁。
悔し涙の敗者と、篠田誠司トレーナー。
「あの時、1分間でも回復の時間ををもらえたら・・・。やっぱり、はっきり言えなかったことが悪かったのでしょうか・・・」(篠田氏)
WBA立会人ジョージ・マルティネス(アルゼンチン出身・カナダ在住)は、「あそこは回復の時間を与えるべきだった」。
現地コミッションの統括責任者兼任のWBO立会人レオン・パノンチーヨ(ハワイ出身・タイ在住)は、「故意のバッティングでない場合は、レフェリーの判断に全て任される」として、ネルソン主審の処置に異論は唱えなかった。
大喜びの陣営の中で、冷静さを取り戻した王者はいつものクールなj表情。
再開後にすかさず打ち込んだリゴンドーは、プレーヤーとしてはさすがだと思うが、論議を呼ぶ結末となってしまいました。
さて、今後はどんな道を歩むことになるのか?。