ラスベガス・MGMグランド、カネロ・アルバレスvsララ戦のアンダーカードに、WBA世界Sライト級暫定王者ジョアン・ペレス(ベネズエラ)が登場。昨年6月、無敗だった亀海喜寛(帝拳)選手に初黒星を擦り付けた男が、大舞台で2度目の防衛戦に挑んだ。
試合開始。
エルマエストロのニックネームを持つ挑戦者は、低い姿勢から長身(180cm)の王者に迫る。
「やりにくい」といった表情のペレス。
エレーラは王者のパンチを上手く殺す。
試合はどちらとも言えない拮抗するラウンドが続く。
6回が終わった時点で、ジャッジのスコアは三者三様のイーブン。
中盤以降、負けにくいスタイルを持つ技巧派王者を、挑戦者が上手く自分の術中に呼び込んで行った。
威力はないが、上手く当てるエレーラのパンチの前にペレスは、ズルズルとポイントを失っていった。
ラスト12回もも挑戦者のラウンド。果たして判定はどちらに。
下はメインカードにWBA正規王者が出場するものの、ノンタイトル戦となり、暫定戦のみの立会人となったロバート・マック(米)WBA立会人。
勝者はエレーラ。スコアは114-114、116-112、116-112の2-0。
07年、27歳でデビューしたエレーラが暫定ながらWBAの王者ベルトを巻いた。
ルスラン・プロボドニコフ(ロシア)に初黒星を与え、ガルシアを後一歩のところまで追い詰めた実力者は、”エルマエストロ”に恥じない技巧派で、相手にとっては、やりにくいことこの上ない。21勝(7KO)4敗。
念願のガルシアとの再戦は、果たして実現するのか。