31日、マカオ・ベネチアン・リゾート・コタイアリーナ。シンピウェ・ベチェカ(南ア)vsノニト・ドネア(比)のWBA世界フェザー級スーパー王座戦と同じリングに、WBA世界同級の正規王者ニコラス・ウォータース(ジャマイカ)が登場。2度目の防衛戦に挑んだ。
挑戦者は3階級制覇を目指す38歳のビック・ダルチニャン(豪)。不敵な表情で開始ゴングを待つ。
この試合のジャッジには、日本からベテランの島川 威 氏が派遣された。
試合開始。
積極的に前に出る挑戦者は得意の右フックを狙う。王者は様子見のスタート。
しかし第2ラウンド。ウォータースの右アッパーが炸裂し、ダルチニャンはダウン。これでチャンピオンは勢いづき、攻勢を強める。
ダルチニャンも強気で応戦。だが、荒削りなパワーファイター・ウォータースの力強さの前に、体力差を感じざるを得ない様相。
そして迎えた第5ラウンド。王者の左フックを効かされた挑戦者は、この試合2度目のダウン。
なんとか立ち上がったダルチニャンだったが、試合の終焉は近い。
ウォータースの強烈な左フックがグサリと突き刺ささると、ダルチニャンはドッとキャンバスへ崩れ落ちた。
ラウル・カイズJr主審はノーカウントで試合をストップ。
5回2分22秒。痛烈なKOでウォータースがV2に成功。
28歳の王者は24戦全勝(20KO)無敗。
何よりも一発の威力を秘める荒削りなパワーが魅力で、まだまだ伸びそう。
スーパー王座を獲得したドネアとの戦いが実現したら面白い。