ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)vsジョセフ・アグベコ(ガーナ)の一戦は、第4ラウンドを終わってリゴンドーが完全にペースを掌握。(現地時間7日、米・アトランティックシティ)
Sバンタム級2冠(WBO、WBAスーパー)王者リゴンドーは、余裕を持って元バンタム級王者アグベコの攻撃を交わし、自在にパンチを打ち込む。
タイミング抜群の右ジャブ。そしていきなり遠いところから襲ってくる左ストレート。
アグベコは打つタイミングをまったく得られない。
上下、自在に左ストレートを操るリゴンドー。すでに動くサンドバッグ状態と化した感があるアグベコ。
しかし、ダメージングブローを奪うまでには至らない。
試合はリゴンドーのワンマンショー。
いつになく積極的に仕掛ける王者が、どこで挑戦者を仕留めるか、という展開なのだが、リゴンドーはそれ以上の攻撃は仕掛けずマイペース。
前に出るアグベコ。それを楽々外してパンチを打ち込むリゴンドー。
試合の流れは変わらない。第10ラウンド。フラストレーションがたまった観衆からは、ブーイングが飛んだ。
11ラウンドも、ブーイングがこだまする中、リゴンドーは自分の仕事を着々とこなすだけ。
最終ラウンドも、フィニッシュを狙う素振りはまったく見せず、リゴンドーが自分の距離を支配し続けて時間は過ぎて行く。
試合終了。ジャッジ3者全員が120-108と付ける見事な完封劇でリゴンドーがWBA6度目、WBO王座の初防衛に成功。
王者の左はイスマエル・サラス同様、キューバのアマトップを育成し、プロのトレーナーとなった一人のペドロ・ディアス。
ボブ・アラムの奔走で、何とかHBO放映まで漕ぎ着けたリゴンドー。そのうまさ、強さは折り紙つきだが、一般大衆に受けるかどうかは別問題。
ファイトマネーの折り合いもあり、今後、どのような相手と戦っていくのかが注目される。
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