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世界バンタム級vs日本人王者3人 真の最強は?

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亀田和毅(亀田)選手が日本人選手としてはじめてWBO(世界ボクシング機構)世界バンタム級王座を獲得し、日本には老舗WBA(世界ボクシング協会)同級正規王者亀田興毅(亀田)選手、WBC(世界ボクシング評議会)同級王者山中慎介(帝拳)選手と、3人の『世界バンタム級チャンピオン』が君臨することとなった。


ベテランのボクシングライター津江章二氏は、真の最強は誰か ファンが見極める時代(47NEWS 共同通信) が来たとし、これからは「どれだけファンを納得させられるか」が、真の世界王者として認められる大きな要素であるとしている。


12日、4度目の防衛戦に挑む山中選手の試合を和毅選手が偵察に訪れる。WBO王者は兄以外の王者との「王座統一戦」を目標に掲げる。しかし、和毅選手は指名試合、山中選手も次のスケジュールは決まっているようで、来年以降の楽しみとなる。


WBCがWBAから分家独立、独自の世界王者を公認し始めた時、日本ボクシングコミッション(JBC)は本気で『世界王者1人制』を唱え、その実現を訴えていた。


西城正三選手。


”シンデレラボーイ”として一世を風靡したWBA世界フェザー級王者西城正三(協栄)選手。昭和46年(1971年)のアントニオ・ゴメス(ベネズエラ)との6度目の防衛戦で得た報酬は10万ドル(3600万円)。世界ヘビー級王者ジョー・フレージャーのファイトマネーが、15万ドル(5400万円)という時代。


この王座を狙ってたのが、3階級制覇(今とは価値が違う)を狙っていたファイティング原田(笹崎)選手。一度は実現寸戦といわれた両者のタイトルマッチは、原田選手が伏兵アルトン・コルター(米)に足をすくわれご破算。


微妙な判定に、「原田の勝ちでも、良かったろうに!」の声も多々あった試合後のリングサイド。


気を取り直し再起した原田選手はコルター戦から3ヵ月余りで、WBC世界フェザー級王者ジョニー・ファメション(豪)へ挑戦のチャンスを掴むが、3度のダウンを奪いながら世紀の大誤審といわれる判定負け。


「ちょっと優勢でも5-4、ダウン取っても5-4。こんなべらぼうなつけ方されたんじゃあ勝てるものも勝てない」(笹崎会長)


笹崎会長、原田選手の師弟コンビ。


しかし、原田選手の幻の勝利を得て西城vs原田戦は、金平、笹崎の両会長が「日本ボクシング界の為にやろう」と密かに内定。だが、これも実現しない。ファメションのプロモーター、マイク・バレット氏から再戦の東京開催が持ち込まれ、原田選手擁するフジTVは自局(西城戦は日本TV)で放映できるWBC戦を決めた。


JBCは原田選手の3階級制覇の偉業達成を後押しし、それまで認めていなかった国内初のWBC世界戦を認定。ただし、原田選手が勝った場合は、ただちに王座統一戦をすることが義務付けられていた。だが、これも原田選手の敗戦で実現せず終わる。


しかし、「日本ボクシング界の為にやろう」という精神は、人気絶頂の西城選手と、WBA世界Sフェザー級王者小林 弘 (中村)選手の、世界王者同士のノンタイトル戦(1970年)を実現させている。


現代の、「日本ボクシング界の為にやろう」という精神は、どのような形でファンに還元されるのか。また、王者はどんなファイトで期待に応えるのか。今後に期待したいと思います。


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