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全KO王者アルフォンソ・サモラ 北米戦ジャッジ

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「アルフォンソ・サモラさんをご紹介します。白石君の試合のジャッジを担当されます。非常に気さくな方ですから」。古川久俊(メキシコ在住)氏がルールミーティングに先立ち、元WBA世界バンタム級王者のサモラ氏に日本陣営を引き合わせてくれた。

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1972年、ミュンヘンオリンピックでバンタム級銀メダル獲得。翌年プロデビュー、1975年3月、 洪 秀換(韓国)を4回KOに破って世界王座に就いたサモラは、21戦全勝オールKO勝ちのパーフェクトレコード。

5度の防衛戦も全てKOで片付けた。その中には、後のフェザー級のV19王者エウゼビオ・ペドロサ(パナマ)を2回で粉砕した試合も含まれる。

1977年4月、元同門のWBC世界同級王者カルロス・サラテ(メキシコ)とノンタイトル戦で対戦。サモラ29戦全勝(29KO)、サラテ45戦全勝(44KO)というKOパンチャー同士のライバル対決は、サラテが4回TKOで勝利。

それでもWBA王座は安泰かと思われたが、再起戦で伏兵ホルへ・ルハン(パナマ)に10回KO負けで王座を明け渡す。以後、再起はしたものの昔の調子には戻れず、勝ち負けを繰り返しながらリングから去っていった。



「チャンピオン時代に稼いだ全てを失って、一度は路上生活者にまでなったんですけど、それを聞きつけたWBCスライマン会長が、サモラを救ったんですよ。今は、メキシコシティを離れ、小さな州のコミッショナーをやっています」(古川氏)

中南米ではよくある話しだが、サモラも全てを失っていたとは。(^_^;)

試合当日に行なわれたルールミーティングに出席した選手は挑戦者のみ。サルガド陣営はトレーナーだけが来た。用意されていたグローブは”REYES”と、ウィニングに似ている”ADX”。

サルガド陣営はスッと”REYES”製を手に取り、絶対渡さないぞの体制。そして、「グローブは同じだから」と”ADX”を勧める。

「だったら交換しろよ!」

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トレーナーはグローブ抱えて離さない。ああいう子供みたいなことやるのは「親父かなんかじゃないの?」と話していたら、後で本当にサルガドの実父であることがわかり納得。f^_^;

グローブはこちらも”REYES”製を要求し、「使ったやつならあるから」ということで話は収まる。実際来たグローブは、紐が結んだままカットされている中古品。「こっちの方が薄くていいよ!」。('-^*)/

主審は米国のビル・クランシー氏。実にストレートに、自分のレフェリングは絶対であることを我々に伝える。「文句は言わせないぞ!」の迫力を感じさせます。

最近ではビクトル・テラサスvsクリスチャン・ミハレスのWBC世界Sバンタム級王座決定戦を裁き、ホルへ・リナレスvsセルヒオ・トンプソン戦も担当しています。

「あれだけ言うんだから、公平に見てくれないとダメだよな」(^o^;)

試合前はそんな心配をしていましたが、クランシー氏は実に公平なレフェリングをしてくれました。試合後は白石豊土(協栄)選手の手をあげ、観衆に敗者の健闘をアピール。ああいうの初めて見ました。('-^*)/

「あれだけのこと言うだけあって、良いレフェリーだったな」(^O^)/

試合の管理は問題なく。試合後のドクターチェック、健康管理もしっかりしていました。この辺はWBC本部国だけあるなと感心。

試合映像 → http://www.dailymotion.com/video/x11eed2_2013-06-29-jose-salgado-vs-toyoto-shiraishi_sport#.UdUYhKyTlvQ

サモラ・ジャッジの仕事は途中で終わってしまうことになってしまいましたが、一生懸命戦いました。

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