12月11日に開催されたハットンプロモーションの香港進出興行。当初のメインは無敗のヘビー級同士、リチャード・タワーズ(WBA14位・英)とルーカス・ブラウン(豪)の英連邦タイトル戦が予定されていた。
しかし、タワーズが直前に負傷したためセミファイナルのABCO(WBC傘下アジア地域タイトル)Sフライ級王座決定戦。レックス・ツオー(中国名: 曹 星如・香港)vsティムール・シャイレゾフ(キリギスタン)がメインに格上げ。
リッキー・ハットン(左)。右ら2番目が共同プロモーターのジェイ・ラウ(中国名: 劉 志遠)。
シャイレゾフは、これまで16勝(3KO)5敗1分。
現在、パナマ、ニカラグア遠征も含め、強豪相手に3連敗中だが、そのキャリアは侮れない。
下は左からタイの宮沢喜一こと、ナリス・シンワンシャー・プロモーター。ABCO役員で共同立会人のダムロン・シャカジョルンボー(タイ)、中国初の世界王者、 熊 朝忠。
日本でもお馴染みのナリス氏。最近は比国人選手にも多数シンワンチャーを名乗る選手が出ている。
驚いたのはナリス氏がこの試合の立会人となっていたこと。選手に対して私的立場をとるプロモーターに、中立的役職を任せることは通常ないことなのだが、「自分はABCO」の役員だと山田氏に釈明。
メイン格上げもさることながら、試合は地元ファンの声援を大いに盛り上げる熱戦となった。
序盤戦。戦績こそ芳しくないが、タフなサウスポーのシャイレゾフは、思い切った左右オーバーハンドをツオーにヒットさせた。
しかし、この試合まで7戦全勝(5KO)と、パワーで勝るツオーがプレスを強め試合を支配していく。
シャイレゾフは右目周辺を腫れ上がらせ、視界難に陥っていく。
頑張るキリギスタン人だったが、10回終了時には両目がふさがれてしまった。リング下で試合を見守っていたドクター陣(上写真)は、ここで試合をストップをアドバイス。
TKOタイム10回3分。
ツオーが新チャンピオンに輝いた。場内は地元選手のベルト獲得に大歓声。
25歳の新王者ツオーは、これで8戦全勝(5KO)無敗。
王座獲得で、香港マーケット発展の先駆者となりそうな予感。
日本人選手との対戦も楽しみです。
タワーズとの試合がキャンセルとなった13戦全勝(13KO)のブラウンは、ノンタイトルでジェイソン・ギャバン(米)=21勝(10KO)12敗4分=と対戦。
ブラウンは毎ラウンドにダウンを奪って、軽く3回TKO勝ち。
デビュー以来の連続KOを14に延ばした。
33歳の”ビッグダディ”は、現在OPBFヘビー級5位。
藤本京太郎(角海老宝石)選手がOPBF王座を獲得したのなら、対戦のチャンスも出て来そうですね。
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