WBA世界ライト級タイトルマッチ。WBA世界同級正規王者アンソニー・クローラ(英)vsWBC世界同級休養王者ホルヘ・リナレス(帝拳)。24日(日本時間25日)、英・マンチェスター、マンチェスター・アリーナ。ゴングを前に緊張のリナレス陣営。
ビッグファイトを前に地元のクローラも緊張気味。
試合開始。
ガードを高く上げ前に出るクローラに対し、リナレス選手は足を使いながら速いコンビネーションを見舞う、好調な立ち上がり。
クローラはしつこく前進。リナレス選手をロープ際に追い詰めて手を出せば、場内は大きな歓声に包まれた。
リナレス選手の強烈な左アッパーがクローラを襲う。このパンチは有効だった。
主審は英国人のテリー・オコーナー。第4ラウンドには、クローラの過剰とも取れるアピールを認め、2度に渡りローブローを注意。やはりレフェリーはルール通り、中立国でなければ・・・。
中盤、右拳を痛めたというリナレス選手は手数が減り、ブロックに費やす時間が長くなった。クリーンヒットは奪っているが、大歓声に押されたクローラの攻勢にポイントが流れるか。
終盤戦。どっしりと構え、クローラを迎え撃ったリナレス選手は、速いコンビネーションブローでポイントを上げた。
12回終了。判定はリナレス選手へ。
スコアはジョン・キーン(英)115-114、フェルナンド・バルボサ(米)115-113、ギジェルモ・ペレス・ピネダ(パナマ)117-111。
笑顔のリナレス選手。WBA王座に加え、WBCのダイヤモンドベルトを獲得。リングマガジンからもチャンピオンベルトが贈られた。リング上でリナレス選手は英国に戻ってくることを約束。クローラは再戦を希望した。
WBCはこの試合でリナレス選手が勝った場合、正規王者デシャン・ツラティカニン(モンテネグロ)との対戦を求めているが、すっかり英国リングで名前を売ったリナレス選手が、今後どのようにマッチメークされていくのか、大いに楽しみです。