IBF世界スーパーライト級タイトルマッチ。王者エドゥアルド・トロヤノフスキー(ロシア)vs同級3位小原佳太(三迫)。9日(日本時間10日)、ロシア・モスクワ。「人生で一番大きな勝負に全てを賭ける」。強い決意を胸に小原選手が入場。
リングアナウンサーは、アレキサンドル・ザゴルスキー。
24戦全勝(21KO)無敗のチャンピオン。
リング下では三迫ジム・久保明子マネジャーが見守った。
左からアーロン・カイザーIBF立会人(米)、アンドレ・ヴァン・グローテンブルーエルIBO立会人(ベルギー)、イゴール・マズロフ露コミッション代表。
試合開始。
ロングレンジからトロヤノフスキーの右が小原選手のテンプルを襲った。
これは効いた。後退する挑戦者に王者は鋭いパンチで追撃。
小原選手は頭からリング下に落ちるダウン。
起き上がりリングに戻った小原選手は試合再開に応じた。
しかし、トロヤノフスキーは重く切れそうなパンチで追い打ち。
ついに、マイク・オルテガ主審(米)が割って入り試合はストップ。
TKOタイム2回1分35秒。
無念の敗者。
ダウンを奪ってからの詰めは見事だったチャンピオン。
2010年8月のデビュー戦以来の黒星を喫した小原選手は、16勝(15KO)2敗1分。試合後、日本の報道陣に敗戦の弁を語った。一発の怖さを見せつけられる結果となってしまったが、米国では小原選手にもチャンスありと見ていた識者の声もあった。
36歳のトロヤノフスキーは、ユルゲン・ブリーマーや、フェリックス・シュトルムら、強豪のスパーリングパートナーを務めて腕を磨き、世界王者となったのは35歳。
小原選手の未来に期待したい。