9日(日本時間10日)、米・ラスベガス、MGMグランドガーデンアリーナで行われた、WBO世界スーパーミドル級タイトルマッチ。王者アルツール・アブラハム(独)に、33戦無敗(24KO)の同級1位ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)が挑んだ一戦は、ラミレスが12回判定勝ちで新王者。
初回様子見で手を出さなかったアブラハムが2回、打ち気に出た所にサウスポー、ラミレスの右フックがカウンターでヒット。アブラハムは大きくグラついた。3回以降、手数の少ない王者を挑戦者は上下、内外にパンチを散らし攻勢。
中盤、ジワリと前進、プレスを強める王者に対し、挑戦者は巧みなフットワークを駆使しながら手数で上回り、ポイントをピックアップ。終盤もラミレスの足は止まらず、アブラハムは攻め手を全く見いだせないまま12回を終了。ジャッジ三者が揃って120-108を付ける完封劇でラミレスが勝利した。
空位のWBO北米フェザー級王座決定戦。期待のWBO世界同級1位オスカー・バルデス(メキシコ)が、前IBF世界同級王者エフゲニー・グラドビッチ(ロシア)とグローブを交えた一戦は、いつものようにガードを固め前に出るグラドビッチを、バルデスがシャープなパンチで迎え撃つ展開。
迎えた第4ラウンド、前進するグラドビッチにバルデスの左フックが襲うと、前世界王者はダウン。なんとか立ち上がったグラドビッチだが、レフェリーはカウント途中で試合をストップ。バルデスが4回2分14秒TKO勝ちで新王者となった。
勝ったバルデスは、19戦全勝(17KO)無敗。敗れたグラドビッチは、21勝(9KO)2敗1分。