元4階級制覇王者ロベルト・デュラン(パナマ)と、”石の拳”デュランのボクシング人生に最も大きな影響を与えたトレーナー、レイ・アーセル(米)との絆を描いた映画『Hands of Stone』が、8月26日(現地時間)、米国で公開されることが決定。
デビュー間もないデュランのファイトに魅せられた、パナマの実業家カルロス・エレタ氏の手によってマネージメントされることになったデュランは、メキメキと頭角を現していく。そして、いよいよ世界が視野に入った時、エレタ氏は既に引退していた名伯楽レイ・アーセルに、デュランのトレーナーに就くことを懇願。
既に70歳を超えていたアーセルだが、18人の世界王者を手掛けた手腕は少しも衰えることなく、デュランはライト級最強王者へと上り詰めて行った。
世界王者になる前のガッツ石松(ヨネクラ)選手は、師匠の米倉健司会長=サム・イチノセ氏のラインで、1973年9月、パナマでデュランの持つWBA世界ライト級王座に挑戦した経験を持つ。米倉氏は現役時代、ハワイのイチノセ氏の下でトレーナーを務めていたスタンレー・イトウ先生とコンビを組んだことがある。
ロベルト・デュランvsガッツ石松・自信のKO負け!
米倉会長とイトウ先生は、「お~、アミーゴ」(米倉会長)、「ガッツも家(ハワイ)に来たよ」(イトウ先生)という関係で、ジム会長となった米倉氏はイチノセ氏とのラインで、数々の世界戦ビジネスを手掛け、歴史を作って行くことになるが、イトウ先生がトレーナーになるきっかけはアーセル氏の助言によるものであり、トレーナーとしての技術も、アーセル氏から学んだと語っていることは大変興味深い。
若き、やんちゃなデュランを任されたアーセル氏は、細かいことはあれこれ言わず、デュランの持つ長所を磨き上げて行ったという。おじいちゃんと孫ほどの年齢差があった師弟関係。
どんな映画に仕上がっているのか、ぜひ鑑賞して見たい映画です。