WBCはミドル級タイトル王者ミゲール・コット(プエルトリコ)の王座剥奪を発表。21日(日本時間22日)にラスベガスで予定されるタイトルマッチは、挑戦者サウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)が勝てば新王者という、変則タイトルマッチで開催されることになった。
このビッグマッチは、本来コットが指名挑戦権を持つ同級暫定王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)と戦わなければならない所を、WBCが特別に承認。
その条件としてWBCは、コット擁するロックネイション・スポーツ、カネロのゴールデン・ボーイ・プロモーションに対し、それぞれ2万5千ドル(約310万円)の特別承認料(制裁金)を課し、コット、カネロ両選手にも、それぞれ30万ドル(約3700万円)の支払いを課していた。
試合直前になってコットは制裁金の減額を要求。しかし、WBCはこれに応じず、コットの王座は剥奪。支払いに合意しているカネロが勝てば新王者。コットが勝った場合は、ゴロフキンが正規王者に昇格する模様。
ゴロフキン陣営へ支払う待ち料は80万ドル(約9800万円)と言われており、それぞれを支払っても十分おつリが来る収益が見込まれている大興行だが、最後の最後でコットが、「私はもう十分なベルトを持っている」と、ベルトよりもお金を選択したことで、しらけたタイトル戦となってしまった。
11月22日(日)午前11:00~ 【生中継】 WOWOWライブ・コットvsアルバレス&三浦隆司戦
WBCは歴史ある、非営利の統括団体であることを改めて主張しているが、もはや、ただ王座を統括、管理する団体ではなく、興行主導プロモーターとタッグを組む、興行側の一員となってしまった感が強い。
タイトル統括団体の在り方は完全に変わりました。今後の流れはタイトル云々よりも、選手の個性がものをいう時代に変わって行きそうで、選手が統括団体を選ぶような時代が来るのも近そうです。