かつて、ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)と共に、亡命未遂事件を起こしたこともある、WBA世界Sウェルター級王者エリスランディ・ララ(キューバ)は、G・B・Pからプロモート権を破棄され、現在はアル・ヘイモンの傘下にある。
”The American Dream”の異名を持つ、地味な実力者はこれまで21勝(12KO)2敗2分という戦歴を残す。二つの敗戦はいずれも惜敗で、ポール・ウィリアムス(米)に最初の黒星を喫した試合では、試合を管轄したニュージャージー州コミッションが、3人のジャッジに無期限の資格剥奪処分を下している。
昨年7月のビッグネーム、サウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)との一戦では、キャリア最高の100万ドル(約1億2300万円)を獲得。しかし、この試合はアルバレスがWBAへのタイトル戦承認料の支払いを拒んだため、ノンタイトル戦。
惜しい判定を失ったララだが王座は残り、14年12月、フロイド・メイウェザーJr(米)がバックアップするイッシュ・スミス(米)を破り2度目の防衛に成功。そして、去る6月12日(日本時間13日)、イリノイ州シカゴのUICパビリオンで開催された、「プレミアム・ボクシング・チャンピオンズ」のメインカードに登場。
半ば引退状態で、13ヶ月ぶりのリング登場という世界13位の挑戦者デルビン・ロドリゲス(ドミニカ)を、一方的な判定に降し3度目の防衛に成功。(山田純夫さんが、飛行機乗れず、試合場へ行けなかったのは残念でした。)(;^_^A
驚いたのはこの何の特徴もないタイトル戦のファイトマネーで、ララが100万ドル。ロドリゲスにも14万ドル(約1700万円)が支払われたというニュース。
ゲンナジー・“GGG”・ゴロフキン(カザフスタン)が最新試合で、150万ドル(約1億8500万円)。世界2位の挑戦者ウィリー・“マングース”・モンローJr(米)が、10万ドル(約1200万円)だったことを考えると、ヘイモンの気前の良さが目立つ。チャべスJrも3億年でしたしね。(;^_^A
試合後、ララは素直にヘイモンに「ありがとう」と感謝の言葉を送り、ミゲール・コット(プエルトリコ)、ゴロフキン、メイウェザーとの対戦を希望した。
地味な実力者ララを、ヘイモンはどのようにマッチメイクして行くのか。今後に注目したい。