JBC(日本プロボクシングコミッション)から懲戒解雇された、元事務局長の安河内 剛 氏がJBCを相手取り、処分の無効確認、地位の確認などを求めていた訴訟の控訴審判決が17日、東京高裁であり、東京高裁は、処分を無効と認めた東京地裁の一審判決を支持し、JBCの控訴を棄却した。
また、事務局長からの降格処分については、「JBCが団体分裂を回避するため、現事務局長代行らの要求を受け入れて安河内氏を排除することが目的だった」と指摘していた。
この判決を不服としたJBCが控訴に及んでの二審判決は、またもや安河内氏の「全面勝訴」という結果になった。
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都内で記者会見を開いた安河内氏は、「一刻も早く(事務局長席に)戻りたい。この判決で、事務局長が2人存在する異例の事態になっている。トップは判決をしっかり受け止めて改善する方向にかじを取ってほしい」とし、JBC側との話し合いを望んだ。
一方のJBC浦谷信彰事務局長は、「まだ判決文を見ていないので、今日のところはノーコメントです。顧問弁護士と精査した上で対応します」としている。
今回、JBC側は新証拠として陳述書を提出。しかし、申請した証人は却下され、高裁での審理は1日だけで即日結審されている。今後、JBC側が最高裁に上告しても棄却され、高裁判決が確定する可能性が高い。
JBCは安河内氏以外にも3人の職員を懲戒解雇処分としていたが、うち1人は一審判決前に和解。他の2人は一審で勝訴している。
上告は判決文が届いてから2週間以内と期限が定められており、「全面敗訴」となったJBCの判断は、非常に重いものになる。