WBO女子世界ミニフライ級タイトルマッチ。王者池原・シーサー・久実子(フュチュール)選手に、挑戦者江畑佳代子(ワタナベ)選手が挑んだ。池原選手はこれが2度目の防衛戦。6日、東京・大田区総合体育館。
通算4度目の世界挑戦。39歳の挑戦者は背水の陣で、ラスト・チャンスに賭ける。気合が入る陣営。
ダンレックス・タプダサン(比)主審の注意を聞き、いよいよ試合開始。
パワーで勝るチャンピオンと、スピード勝負の挑戦者。激しい先手争いが繰り広げられた。
サウスポースタイルからのワン・ツーで攻め込む江畑選手。序盤は優位な立ち上がりを見せた。
しかし中盤の第5ラウンド、池原選手もパワフルな攻撃で盛り返す。
拮抗した戦いは終盤勝負と見られたが、第7ラウンド開始早々、アクシデントが発生。両選手が偶然のバッティングで共に出血。ドクター・チェックが入る。
王者の前頭部の傷は深く、タプダサン主審はドクターの勧告を受け入れ試合は停止。
7回28秒。試合は負傷判定にもちこまれた。当該ラウンドも含めた際どい判定は、67-66、67-66、66-67の2-1でチャンピオン池原選手。
辛くも2度目の防衛に成功した池原選手は、初回で負傷引き分けに終わった初防衛戦に続く、連続負傷決着に、「舞い上がってしまって、自分のボクシングが出来なかった」と、不完全燃焼。7勝(3KO)1敗2分。
僅かに王座に届かなかった江畑選手は7勝(4KO)6敗。大手広告代理店に勤務する江畑選手は、「これで終わりにしようと思います」と涙。20年に渡る競技生活からの引退を示唆した。