WBO世界Sフェザー級王者オルランド・サリド(メキシコ)の初防衛戦は、4月11日(現地時間)、プエルトリコ・サンファンで、地元のローマン・”ロッキー”・マルチネスを相手に開催。来週正式発表される。
昨年9月、WBO世界同級の暫定王座決定戦で、ターサク・ゴーキャットジム(タイ)との派手な倒し合いの激闘を制し、暫定王座を獲得したサリドは、正規王者マイキー・ガルシア(米)の王座返上で、正規王者に繰り上がり。
ターサク戦は、これまでのサリドのリング人生を凝縮したような、大ドンデン返しのKO劇だった。戦績42勝(29KO)12敗2分。黒星デビューから6勝4敗1分け。勢いをつけようと選んだ相手、ホセ・ルイス・モンテス(メキシコ)は12連敗中。
しかしサリドは、日本では見当たらない12連敗中の噛ませに7回KO負けで5敗目を喫する。モンテスはこの勝利の後、1分けを挟み22連敗を記録するという、”おまけ”が付く負け役である。
よく辞めなかったと思うと同時に、ボクシングは「やる気」と、「きっかけ」なんだと知らしめてくれる、「実績」をサリドは作ってきた。
そのきっかけは、ラスベガス遠征。最弱の「噛ませ」にKOされたサリドが、「噛ませ」役から主役にのし上がった事実は、悩める選手に大いなる勇気と自信を与えてくれる。
元WBO世界Sフェザー級王者マルチネスは、地元での2階級制覇達成のチャンスにやる気満々で、自信を示している。27勝(16KO)2敗2分。マルチネスも、”ロッキー”の名に恥じない好戦的スタイルの持ち主だけに、試合は激しい打撃戦必死。
見ている者を飽きさせない、激闘が繰り広げられそうです。