WBC世界Lフライ級王座決定12回戦。同級1位ペドロ・ゲバラ(メキシコ)vs同級3位八重樫 東 (大橋)。2014年12月30日、東京都体育館。ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)にフライ級王座を追われた八重樫選手が、1階級下げて3階級制覇達成を狙う。
ゲバラの長いリーチから、コンパクトに打ち込まれる右は、厄介なパンチだった。
八重樫選手の右アッパーは惜しくもゲバラの顎をかすめる。
元王者はワイルドなパンチで、メキシカンに迫った。
ゲバラが右目上をカット。これは八重樫選手のパンチによるものと判断された。
第4ラウンド終了後、場内に発表された途中採点は2者が2ポイント八重樫選手のリードだったが、これはゲバラがリードの間違い。5回終了後に訂正された。2014WBC最優秀コミッションであるJBCのあってはならないミスに、試合後、大橋秀行会長は不快感をあらわにした。
6回終了時点でのポイントは、一人がゲバラ2ポイントリード。他の2者はイーブンとなっていた。
試合は第7ラウンドに突入。唐突なフィナーレを迎える。
ゲバラの左ボディが八重樫選手のワキ腹にグサリ。
キャンバスへ突っ伏した八重樫選手は動かない。
25歳の新王者は、24勝(16KO)1敗1分。
同じリングでネストール・ナルバエス(亜)に勝った、井上尚弥(大橋)選手の実弟拓馬選手が、現在このクラスの10位にランクされている。先輩の仇討ちに出る時を、楽しみにしたいと思います。