いよいよ明日、パナマのWBA本部で世界Sフライ級戦指名試合の入札が行われる。王者河野公平(ワタナベ)選手の初防衛戦は、WBAから義務付けられた同級2位亀田興毅選手が相手。そして入札は、どうやら河野選手のワタナベ陣営が落札の可能性大。
「河野VS興毅」ワタナベジム落札濃厚(デイリースポーツ)
WBO世界バンタム級王者亀田和毅選手の次戦を落札した、ウォリアーズ・ボクシングのレオン・マルグス氏(アル・ヘイモンと友好ライン)は、「日本人同士の対戦には興味はないから」ということで、入札には参加しない模様。
60万3千ドル(約6460万円)で落札された和毅選手の次の試合は、11月1日(現地時間)、米シカゴで開催が予定され、この興行は”Showtime”が全米に放映を予定。
さて、河野選手陣営が入札を制しても、JBCライセンスが交付されない興毅選手は日本のリングに立つことが出来ず、「JBC公認以外の試合はしない」とするワタナベジム陣営は、その先の具体的行動が難しい事態となっている。
また、JBCがWBAに宛てた「脱退も辞さず」とする文書は、世界的に有名なサイト、『Fightnews.com』に掲載される等、注目を集めている。
Japan Boxing Commission protests WBA’s mandatory Kono-Kameda bout
その昔、「WBA脱退も辞さず!」と激怒。WBAから指令された指名挑戦者陣営に対する怒りをあらわにしたのは、協栄ジム先代の金平正紀会長。WBA世界Sフェザー級王者上原康恒(協栄)選手V2戦は、指名挑戦者となった前王者サムエル・セラノ(プエルトリコ)が相手。
WBAエリアス・コルドバ・ランキング委員長を通して突きつけられた挑戦者陣営の要求は、「ファイトマネー15万ドル(「当時のレートで3千万円)+3人分の旅費、滞在費を持ってくれないと日本では試合が出来ない」というもの。
当時のJBC中里光三郎事務局長は、即座に「挑戦者の常識を逸脱している」と金平氏支持を打ち出し、WBAとの調整に乗り出す。その期間1ヶ月、セラノ側はファイトマネー7万ドルで手を打ち、日本開催が決まったのである。
これは1981年の出来事で、メールも、携帯電話もない時代のこと。
河野vs興毅戦、入札。その先はどうなるかはわかりませんが、とにかく一般ファンにわかりやすい決着、結論がJBCから説明されることを願いたいと思います。