19日、マカオ・ベネチアンリゾート・コタイアリーナ興行のメインカードは、五輪2連覇の中国期待の”黄金の拳”ゾウ・シミンが出場。11月に予定される世界王座挑戦への最終テストマッチに挑んだ。
対戦相手は、過去3度の世界挑戦経験があるルイス・デラ・ロサ(コロンビア)。
HBOが放映するこのカードのリングアナは、お馴染みマイケル・バッファー。
前戦でプロ初のKO勝利を収めたゾウ。ファンの期待に応えられるか?。
試合開始。
前に出てくるデラ・ロサを、ゾウがフットワークで交わしながら、左右のストレートで迎え撃つ。
ゾウが速いパンチを叩き込むが、デラ・ロサは前に出ることをやめない。
第4ラウンド終了。フレディ・ローチの指示を聞くゾウ。
デラ・ロサ陣営も、まだまだ意気盛ん。
5回。偶然のバッティングでデラ・ロサは出血。
しかし、この後も左右のスイングを振るい、ゴールド・メダリストに大いに抵抗する。
スピードと手数、ヒット数で上回るゾウがポイントを重ねて行くが、試合は決して一方的なものではない。
いきなりの右。この夜は、カウンター気味に打つ右が多かったゾウ。しかし、パワーは感じられない。
アッパーを交えた多彩なブローでヒットを奪うものの、決定的チャンスはなかなか作れないまま。
最後まで抵抗する姿勢を見せ続けたデラ・ロサ。
ゾウは動いて、打って、また動いてポイントを稼いでいった。
試合は規定の10ラウンドを終了。
判定は文句なくゾウにあがった。
スコアは99-91、99-91、97-93の3-0。しかし、試合はスコア以上にゾウの苦戦と言ってよい。
下は勝者と、レオン・パノンチーヨ(ハワイ出身・タイ在住)WBO立会人。
ゾウは空位のWBOフライ級インターナショナル王座を獲得。
「今日の試合でさらに自信がついた。世界王座に挑戦する準備は出来ている」
プロ入り後、無敗の5連勝(1KO)を飾ったゾウは、次戦での世界挑戦をアピール。しかし、まだまだパワー面には不安が残る。今後の交渉に注目!。