7月12日(日本時間13日)、ラスベガス・MGMグランドで開催される、サウル・”カネロ”・アルバレス(メキシコ)vsエリスランディ・ララ(キューバ)戦のアンダーカードで、元世界3階級制覇王者アブネル・マレス(メキシコ)が再起戦に挑む。
昨年8月、ジョニー・ゴンサレス(メキシコ)の強烈な左フックの一撃で、WBC世界フェザー級王座を追われたマレスは、「ストップが早かった」として即再戦を要求。今年2月、ゴンサレスとのりマッチが組まれたものの、自らのケガでこのチャンスを失った。
ゴンサレス戦では過去最高の92万5千ドル(約9400万円)を得たマレス。しかし現在、マネージメントに関するトラブルを抱えている。
5月24日付けでフランク・エスピノサ・マネジャーとの契約が終了したと発表したマレスを、エスピノサ氏はマレスが昨年8月のゴンサレス戦以後、リングに上がっていないのは、契約期間終了を待つ時間稼ぎであり、ケガによる欠場期間は契約が延長されるべきだと主張。
現在、調停裁判が進行しており先行きはまだ不透明。マレスはアル・ヘイモンとの契約を希望。
さて、マレスはアンドレ・ウォード、アミール・カーンらを指導する、売れっ子のバージル・ハンターを新トレーナーに迎えた。これまで攻撃一辺倒だったマレスのボクシングがどう変わるのか。攻撃力こそマレスの魅力だが、サイズ的に見劣りするフェザー級では、このままでは通用しないと感じているのは間違いない。
再起戦相手のジョナサン・オケンド(プエルトリコ)=24勝(16KO)3敗=は、Sバンタム級が主戦場で、同国人のファン・マヌエル・ロペス、ウィルフレッド・バスケスJrには敗れている。
マレスがパワー負けすると思える相手ではないが、倒すパンチはある。ブランクもあり、ゴンサレス戦の後遺症を引きずっていると、目指しているであろう攻防兼備のボクシングが、中途半端な形となって出るかもしれない。
ここはマレスの精神面が試される試合となる。
迷いはないか。我儘マレスの心意気に注目したい。
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3階級制覇 アブネル・マレス 再起なるか?
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