五輪2連覇の実績を引っさげてプロ入り。ボブ・アラムのプロモートにより、世界王座奪取に向けてキャリアを積んでいる中国の”黄金の拳”、ゾウ・シミンのターゲットは、井岡一翔（井岡）選手が返上したWBA世界Lフライ級正規王座。
前戦でプロ入り初のKO勝利を収めた直後のリング上で、IBF世界フライ級王者アムナット・ルエンロン（タイ）への挑戦内定が発表されていたが、ここは方向転換。
WBA世界Lフライ級の暫定王者アルベルト・ローゼル（ペルー）に標的を変え、二人の対戦を正規王座の決定戦とするプランがある。
7月19日、マカオのザ・ベネチアン・コタイ・アリーナで予定されている世界前哨戦は、ルイス・デ・ラ・クルス（コロンビア）相手の10回戦（フライ級契約）。3度の世界戦経験があるクルスは、これまで23勝（13KO）3敗１分の戦歴を残す。
2月のヨクトーン・コキャットジム（タイ）戦は、7回TKO勝利を収めたシミンだが、「パンチが軽い」、「まだアマ臭さが抜けていない」という意見が多数ある。
先の井岡戦を見て、（シミンが）「あれ（アムナット）には勝てないよ」という見方をする日本の関係者、ファンも多数あり、ローゼルは狙いやすいところに落ち着いたという感もある。
ペルー史上初の世界チャンピオン、”英雄”のローゼルは、ローマン・ゴンサレス（ニカラグア）が正規王座に君臨していた2012年4月に暫定王者となり、現在まで4度の防衛に成功している36歳で、戦績は32勝（13KO）8敗。
3位シミンvsローゼル戦の勝者は、2位ランディ・ペタルコリン（比）＝21勝（16KO）1敗1分＝の挑戦を受けることが条件となる模様。
11月、マニー・パッキャオ（比）とシミンの世界初挑戦の二枚看板で予定されるマカオ興行は、中国向けPPVが売られることが決定事項となっているが、その価格は、5ドル→10ドル→4ドルと軌道修正されている。
シミンの挑戦と共に、アラムの挑戦でもある11月、マカオ。果たして結果は？。
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