WBC世界ミドル級王座を獲得したミゲール・コット(プエルトリコ)は、WBC発表の最新ランキングで月間最優秀選手を獲得。4階級制覇を果たした新王者には、ビッグネームからの対戦希望も多数あり、今後の動向に注目が集まる。
ボクシング界のマネー王フロイド・メイウェザーJr(米)も、コットのミドル級王座に食指をのばしている。9月に次戦が予定されるメイウェザーは、来年5月予定の試合での6階級制覇挑戦を希望。叔父であり、トレーナーでもあるロジャー・メイウェザーも、自信満々でコットとのリマッチをアピール。
それぞれが自分の名を冠したプロモート会社を持つ、コットとメイウェザーの立場から考えると再戦も大いにありえそうな感じ。2012年5月の対戦では、PPV売上150万件を記録。ミドル級王座を賭けた再戦が実現すれば、現在考えうる最高ビッグマネーマッチとなろう。
2013年、HBOからSHOWTIMEへ移籍。6試合の放送契約を結んだメイウェザーは、SHOWTIMEと残り3試合の契約が残る。
しかし、SHOWTIMEと契約するゴールデン・ボーイ・プロモーションのCEOリチャード・シェーファーが同社を辞任したことにより、メイウェザーはGBPとの関係を絶つことを明言。今後のビジネスはシェーファー、そして契約を結ぶアル・ヘイモンと進めるとしている。
シェーファーがデラホーヤと袂を分かつ原因の一つとなったのが、デラホーヤのボブ・アラムとの接近。シェーファーはアラムとの共同ビジネスには一切の興味を持たなかった。コットはアラムとのビジネスでミドル級王座を獲得したが、独占契約は結んでいない。
さて、ビジネスの最前線に登場することになったデラホーヤだが、その先行きは厳しそう。GBP契約選手の大半はヘイモンとも契約しており、GBPの独占ではない。そしてヘイモンと契約する選手の大半は、GBPとの契約を延長する気がないと伝えられる。
再起を図るアブナー・マレス(メキシコ)も、ヘイモンとの契約を望んでいるとのニュースもあり、デラホーヤはシェーファー、メイウェザー去った後の、GBPの屋台骨を早急に立て直さねばならない。
GBPの社員である現役王者バーナード・ホプキンス(米)は、シェーファーの仕事ぶりを高く評価。いかに有能であったかということを話した後、GBPの今後に付いて、「デラホーヤが運営して行くことは難しいだろう」とのコメントを発している。
さて、デラホーヤはどう出るか。今後に注目。