IBF世界ミニマム級タイトルマッチ。7日、大阪ボディメーカーコロシアム。チャンピオン高山勝成(仲里)選手は、同級10位の小野 心 (ワタナベ)選手を相手に2度目の防衛戦に挑んだ。
世界王座初挑戦の小野選手(31歳)は、13年のキャリアを持つ。2012年4月、後、WBC世界同級王者となる熊 朝忠(中国)に勝ったのが出世試合。
初回、好スタートを切ったのはチャンピオンだったが、挑戦者もすかさず反撃。試合はシーソーゲームが展開された。
リーチ差を活かした小野選手の右ジャブ、左ストレートに高山選手は苦しめられる。
この日は、王者らしさを意識してか、強引なスタイルでサウスポーの正面に立つことが多かった。
一度は小野選手にリードを許したものの、高山選手は戦い方を軌道修正。
徐々に地力を発揮する。
第10ラウンド。ロープ外に上半身が出た小野選手は、油断からか無防備に。
レフェリーの動きがないと察した高山選手は、すかさず連打をかまし、起死回生のダウンを奪う。ここはキャリアと、気持ちの差が出た。
波に乗った王者はラストラウンドも挑戦者を猛攻。
小野選手には疲れが見える。
挑戦者は力尽きたようにキャンバスへ膝を付いた。
しかし、立ち上がった挑戦者はよく踏ん張り、王者の追撃を振り切り試合終了ゴングを聞いた。
そして判定は、高山選手へ。
スコアは115-111、117-109、115-111の3-0。
小野選手は大いに健闘したが、高山選手のキャリアに一日の長があった。
「あの試合の流れで、軌道修正をやってのけたのは凄いですね」(山田純夫氏)
同一階級、メジャー4団体のベルト制覇を目標に掲げるチャンピオン。
陣営は大みそかにWBO王者フランシス・ロドリゲスJr(メキシコ)との王座統一戦を見据える。