1963年、ファイティング原田(笹崎)選手がポーン・キングピッチ(タイ)に世界フライ級王座を奪還されて以来、日本人選手の世界戦戦績が0勝16敗1分(負傷)というタイで、WBC世界Sフライ級チャンピオン佐藤洋太(協栄)選手は3度目の防衛戦に挑んだ。
挑戦者は18勝(17KO)3敗1分という破格のKO率を誇るシーサケット・ソールンビサイ(タイ)。試合は挑戦者の故郷シーサケットで行なわれた。
試合開始。シーサケットはサウスポースタイルで自慢の強打を飛ばし、強引に前に出る。クリーンヒットはないものの、観衆は大騒ぎで挑戦者を盛り立てる。しかし、2回にはチャンピオンも良い右カウンターを見せた。
だが、この日の洋太選手は動けない。足もなく、ジャブも少ない。パンチの切れもなく、動きも重い。ロープに詰まる場面が多く、力みが感じられる佐藤選手は、いつもの”らしさ”が出ていない。これが敵地か。
4回も接近戦でシーサケットが細かい連打を浴びせ続け、ポイントを奪った。コーナーに帰るチャンピオンは首をかしげ、「思うようにいかない」といったしぐさ。
この回終了後の公開スコアは、39-37が2者に、40-35で、いずれも挑戦者。
その後も試合は挑戦者ペース。7回、王者はロープに詰まり、挑戦者の連打にさらされ、ストップされてもおかしくない場面といえた。
そして第8ラウンド、前に出る挑戦者の攻勢にロープに詰まったチャンピオン。シーサケットの連打。ここで、ついにレフェリーストップ。これは文句が言えない。8回TKO負けで、佐藤選手、V3ならず。
喜び合うチーム・シーサケット。この日のシーサケットからは地元世界戦で、「絶対に負けられない」という強い意思を感じた。
とにかく、今日の佐藤選手には”らしさ”がまったく見られなかったという他ない。まったく無念である。
現地の大竹マネジャーからは、「残念です!」の一言が送られてきた。
ご声援、ありがとうございました。
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