新年、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
大みそか、大田区総合体育館。良い会場でした。会場に入る前、「余ってたら買うよ。余りないですか、余り!」。久々に聞きました。('-^*)/
午後5時、WBC世界Sフライ級王者佐藤洋太(協栄)選手へ挑戦する、赤穂 亮 (横浜光)選手のバンテージ巻き立会いに行く。さすがに緊張している様子で、”あくび”たくさんしてました。
テーパリット・ゴーキャットジム(タイ)vs河野公平(ワタナベ)のWBA世界Sフライ級タイトルマッチが始まった。
「俺、ちょっと会場行ってくるス。雰囲気、ちょっと味わって来ます」
洋太選手は新井トレーナーと共に少しばかり会場へ。控え室にはモニターがあり、試合映像が流れている(音声なし)。帰って来た王者は、「テーパリット、余裕スねェ」。
「倒す気満々な感じでやってるけど、こんなことやってたらわかんないよ」。そんなことを話していると、「オッ、やった!左だよ左!」。
「これは効いてるよ。ここは行くしかないよ。もう右だけでいい」
「行け。河野!」
控え室は河野選手のにわか応援団に早変わり。
河野選手の怒涛のラッシュで王者は2度目のダウン。立ってきたテーパリットにさらに追い撃ちの挑戦者。「もう、ストップだろ」。そして3度目のダウン。
「よし、やった!。よくやったなァ。良かった、良かった」
「ボクシングはこれがあるからわからないよ。さァ、切り替え、切り替え」
18時25分。佐藤選手は早めのグロービング。「寒いから動いて暖めておかないと、まずいっスからね」。
挑戦者はリングイン間じかの18時45分に、グローブを装着した。
「まだ迷っているんですけど、最初、ブロックでカードするか、距離しっかり取って空振りさせるのと、どっちがいいですかね」(洋太選手、ジェスチャー入りで)
「そりゃ空振りさせた方がいいよ。当てさせたら調子に乗るからね。距離しっかり取って、当てさせるな!」(大竹マネ)
「じゃあ、それで行くっス」
「そろそろ、(入場)待機所に行ってほしいんですけど」
「まだ大丈夫でしょ。挑戦者が入ってからでも間に合うんだから」。TV局係員の要請に、大竹マネジャーが応える。待機所は冷たい風が入り、寒い空間になっていた。
試合は終始チャンピオンペースで進められた。隣に座っていた金平桂一郎会長が、大声張り上げる機会はありませんでした。(^O^)/
試合は残すところ、いよいよ最終ラウンド。インターバル。
「もう1回くらいダウンしても大丈夫っスよねェ。色々やってみてもいいっスか」
「洋太、1回くらいダウンしたっていいって言っても、そのまま立てなかったらどうするんだよ」(大竹マネ)
そんなやりとりで迎えた最終ラウンド。最後まで集中力を切らさず、佐藤選手は戦いぬいた。
「もうちょっと、色々やってくると思ったけどねェ」。笑顔の金平会長。判定は問題ない。
「よし、良かった、良かった。良かったよ」
大竹マネジャーはことの他、勝利を喜んだ。
「サッ、帰ろう!」
「エッ~っと、出口はどっちだ?」
「大竹く~ん」
声の主は帝拳ジム・本田明彦会長。
「佐藤君は頭いいねェ、あれだけジャブ使える選手は、世界でもそういないよ。強いねェ」
「ありがとうございます、会長」
「だけど次の指名は、会長んところの選手(カルロス・クアデュラス=メキシコ=)ですからねェ」
「あんな弱い世界1位はいないよ。ただ、パンチがあるっていうだけだよ。佐藤君には当たらないよ」
「ま~たそんなこと言って、油断させていじめるつもりなんでしょう」
「そんなことないよ。本当に弱いんだから」
WBCシルバー王者のクアデュアス(24歳)は、27戦全勝(22KO)無敗の強打者だ。
「本田会長も上手いよなァ。だけど、パンチはあるよってしっかり言ってたろ」
お二人の会話はいつもこんな感じです。冗談の中に、本音が飛び交う大人の会話というんでしょうか。(;^_^A
ともかく、1年の最後の世界タイトルマッチを勝利で飾ることができ、良い気持ちで新年を迎えることができました。ご声援、ありがとうございました。
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