WBO世界ウェルター級王者ティモシー・ブラッドリー(米)と、同級3位ブランドン・リオス(米)のタイトル戦が、11月7日(現地時間)、ラスベガスのトーマス&マックセンター開催で正式発表。しかし、この試合がWBO世界ウェルター級タイトルマッチとして承認されるか、どうかは微妙なところとなっている。
6月27日(日本時間28日)、前WBA世界スーパーライト級正規王者ジェシー・バルガス(米)との、暫定王座決定戦に勝ったブラッドリーは、その後、正規王者に昇格。WBOの規定により、ランク最上位の挑戦者を相手の、初防衛戦が義務付けられている。
現在1位にランクされるのは、ゴールデン・ボーイ・プロ傘下のサダム・アリ(米)。今年4月度のランキングでは、3位がリオス、4位がアリだった。それが5月度発表のランキングで、3位アリ、4位リオスと逆転。以来、両者の地位は逆転したまま。
リオスの最終試合は今年1月の、マイク・アルバラード(米)と空位のWBO同級インターナショナル王座決定戦(3回TKO勝ち)で、アリは4月にWBAインターナショナル同級王座をフランシスコ・サンタナ(米)と争った(10回判定勝ち)のが最新ファイト。ランク逆転の根拠に強い理由はない。
アリ要するG・B・Pは現在の立場を主張している。WBOもこれを後押しする様相となっており、ブラッドリーvsリオス戦をタイトル戦として承認するためには、アリ陣営の承諾と、勝者が次戦でアリの挑戦を受けることを確約しなければならないとしている。
承諾には6桁の待ち料と、対戦確約が保証される見込みだが、今のところアリは、「すぐにでも、タイトル戦がやりたい」と、降りる気配を見せていない。
これを受けたトップランクのボブ・アラムは、「アリは1位ではあるが指名権利は有していない」という理屈で、WBOに対し猶予を認めてもらえるよう交渉することを明らかにしている。
互いにマニー・パッキャオ(比)と戦い、名前を売った過去がある両選手は、、WBO王座にはそれほどこだわっておらず、HBOもタイトルよりも、カードが大事という姿勢であることから、最終的にブラッドリーvsリオス戦はノンタイトル戦になる公算が強い。