21日(日本時間22日)、米カリフォルニア州カーソン・スタブハブ・センター。WBO世界フェザー級王座決定戦。ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)が、プロ3戦目での最速世界王座獲得タイ記録を賭けたリングに登場。並びにこれはオルランド・サリド(メキシコ)に敗れて以来の再起戦である。
王座を争うのは米国期待の金メダル候補からプロ入り。これまで24戦全勝(14KO)無敗のゲイリー・ラッセルJr(米)。GBPとの直接契約はなく、アル・ヘイモンの契約選手。
ビジネスの最前戦に登場のGBPオスカー・デラホーヤ(右)。その隣から順に、WBOの二人の代表ホセ・イスキエルド(プエルトリコ)、リチャード・デキュア(米)、そしてGBPのマッチメイカー、エリック・ゴメス。
ロマチェンコはボディ攻撃でラッセルJrの動きを止め、徐々に試合のペースを掌握。
さらに、固い守りでラッセルJrの攻撃を防いだ。
第5ラウンド。ロマチェンコの左右アッパーカットが、ラッセルJrのガードを割る。
この回、ラッセルJrは明らかに守勢に立たされた。
7回もロマチェンコ優勢。
ラッセルJrは左目下の腫れが大きくなってきた。
第9ラウンド。ロマチェンコには疲れが見え始める。
流れを変えたいラッセルJrだが、ロマチェンコも踏ん張る。
10回。攻勢に転じたラッセルJrだったが、ロマチェンコは強烈な右フックを決め流れを渡さない。
ラストラウンド。ボディ攻めで動きが止まったラッセルJrはロープ際に追い込まれ、ロマチェンコのラッシュを浴びふらついた。
試合終了ゴングと共に右手をあげたロマチェンコ。ピンチをゴングに救われたラッセルJrの表情は敗者のものだった。
最初に発表されたスコアは114-114。嫌な予感がしたが、残る二人のジャッジは116-112でロマチェンコ。
1975年のセンサク・ムアンスリン(タイ)以来、約40年ぶりにプロキャリア3戦目での、世界王座獲得最速タイ記録達成となったロマチェンコは、喜びを爆発させた。