IBF世界ライト級ミゲル・バスケス(メキシコ)6度目の防衛戦は、22日、マカオ・ザ・ベネチアン・コタイアリーナで開催された。これまで33勝(13KO)3敗。サウル・アルバレス(メキシコ)に2敗、ティモシー・ブラッドリー(米)にも敗れているが、ライト級に下げてからは安定したボクシングを見せている。
挑戦者は同級3位デニス・”ジンギスカン”・シャイコフ(ロシア)。33勝(18KO)1分、これまで負け知らずのサウスポーのファイター。
アーニー・シャリフ主審の注意を聞き、いよいよ試合開始。
前に出る挑戦者に対し、長身のチャンピオンはフットワークを駆使し、その出鼻にロングレンジからのストレート、アッパーで迎え撃った。
立ち上がり、ポイントを押さえたのはバスケス。
バスケスのチーフトレーナー、ハビエル・カペティーヨ。アントニオ・マルガリートのチーフトレーナーををモズレー戦で担当時、グラブに細工をして凶器化させたとして、試合地カリフォルニア州に続いて、米各州コミッションから無期限セコンド禁止処分を受けている。
本興行の中国コミッションCPBO改めPBCCも、米国各州と同じ処分を決定。しかし、リング下での指示は許された。
猛烈なアタックを敢行するシャイコフだが、バスケスにまとめ打ちは出来ない。
王者のうまいボクシングが挑戦者のパワーを押さえて、ラウンドが過ぎて行く。
的確なバスケスのアッパーカット。
バッティングによる出血にも悩まされたシャイコフだが、前に出ることは止めない。
後半はチャンピオンもペースダウン。挑戦者に断続的に攻め込まれる場面がみられた。しかし、シャイコフにも疲れが見え追いきれない。
終盤はクリンチが多い試合となった。
試合はバスケス優位のうちに12ラウンド終了。
大差の判定で王者が6度目の王座防衛に成功。
スコアは119-109、116-112、115-113の3-0。
2ポイント差のジャッジがいたことは、ちょっと意外な印象。
ランキング最上位(1、2位は空位)者を、安定感あるボクシングで破ったチャンピオン、バスケス。
まだまだ防衛記録をのばしそうだ。
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